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『ザ・ファイター』 (2010/アメリカ)

   ↑  2011/03/25 (金)  カテゴリー: アクション、パニック



ザ・ファイター COLLECTOR'S EDITION【Blu-ray】 [ マーク・ウォールバーグ ]


●原題:THE FIGHTER
●監督:デヴィッド・O・ラッセル
●出演:マーク・ウォールバーグ、クリスチャン・ベイル、エイミー・アダムス、メリッサ・レオ、ジャック・マクギー 他
●マサチューセッツ州ローウェルに住むプロボクサーの兄弟。兄のディッキーは町の期待を一身に背負う名ボクサーだったが、短気で怠惰な性格からすさんだ毎日を送っていた。一方異父弟のミッキーは、地道な性格。兄と母に言われるがままに試合を重ねるが、どうにも勝つことが出来ない。そんなある日、ディッキーが薬物に手を出し逮捕されてしまい、ミッキーも事件に巻き込まれてしまうのだったが・・・。
●ゴールデン・グローブ賞をはじめとする、2010年度の各映画賞を席巻。主演のマーク・ウォールバーグの演技もさることながら、薬物中毒の元ボクサーである兄役に扮したクリスチャン・ベイルは、大幅な減量を行い、歯並びを変え髪の毛を抜くという驚異の役作りで助演男優賞を総ナメにした。



キャッチコピーは「どん底からしか見えない 頂点がある」

いやぁ、もう何だかコウフンしましたよ!
不安定な日々の中、この『ザ・ファイター』を観ている間だけは、久しぶりに何かに集中できたような気がします。そんな意味でも観られて良かったなぁ。Gyao!のオンライン試写会で鑑賞させていただきました。感謝!!






「実話」を基にしているという強みと、予告編を観るだけで大体の結末は分かってしまう「スポーツ物」ということで、気持ちの良いほど物語はポンポン進み、起承転結もハッキリしていて非常にわかりやすい作品でした。

ボクシングの試合は(映画以外で)あまり観たことのないような自分でしたので、男同士でボコボコと殴り合う汗臭い&泥臭い話だと思いこんで結構な覚悟をしていたのですが・・・家族や恋人との絆、ドラッグ中毒の話などをうま~く織り込んださり気ない温かさと、熱い熱いボクシング魂が見事にマッチした、後味爽やかな人間ドラマとなっていました(久々なので、ちょっと甘めの採点になっているかな(笑)。


また、この映画は恐らくボクシングファンにとっては本気の感動ものなのかもしれません。
公式サイトから、ちょっと抜粋してみますね。
■ミッキー・ウォードとは
1965年10月4日生まれの、アイルランド系アメリカ人。貧しい家庭で育ち、早くからボクシングに打ち込む。(中略)・・・94年、ボクシングが忘れられずに再起を決意。その後9連勝を飾り、タイトルも獲得。02年には元世界王者のアルツロ・ガッティとの試合が連続3回組まれた(中略)・・・いずれも素晴らしい熱戦となったこの試合はすぐに話題となり、02年度の【リングマガジン・ファイト・オブ・ザ・イヤー】に選出される。ドリームマッチでもない普通のノンタイトルの試合がこのような扱いを受けるのは極めて異例。ウォードはこの3試合目を最後に現役を退き、3度の激闘を通じて友人となったガッティのスパークリングパートナーやトレーナーを務めた。

私はこのプロフィールを鑑賞後に読んだのですが、主人公ミッキーを演じたマーク・ウォルバーグのこの映画に対する実に半端ない入れ込みようが、何の知識もなく観た私にもビシビシと伝わってくるほどでしたので、あぁこの映画は本当に特別なものだったのだなぁと大いに納得。これを知って観てみると、尚更その思いは強くなるかもしれません。


チャラチャラの姉さんたち、すごく良い味出していて私大好きでした!




それとやっぱり特筆すべきは、アカデミー賞助演男優賞を獲ったクリスチャン・ベールでしょう。このかたは「デニーロ・アプローチ」とでもいうのでしょうか(上のあらすじのところにも書きましたが)今回は本当に髪まで抜いています。歯も動かしたそうです。

この肉体改造も目を見張りますが、やはり演技だって素晴らしい!
過去の栄光からは今や遠く、落ちぶれて情けない薬中の有様であっても、弟と家族、ボクシングへの愛情を決して消し去ることのできない強い魂が見え隠れする、大胆かつ繊細な演技がとても印象的でした。アカデミー賞の獲得、よかったなぁ・・・!

そして迎えるラスト。この試合は、もう観ている自分も思わず力拳握りしめてぐわぁ~っ!!と見入ってしまうような、思わずパンチの手が出そうになるほどの大激闘で、本当に私興奮状態でした。映画ってスゴいですね(笑)。ヘッド、ボディ、ヘッド、ボディなんですよ!(←ちょっと覚えた)

エンドロールには、実際の兄弟が出てくるという嬉しいカットもあります。彼らの誰が誰なのか、まったく表示されなくても一目瞭然のキャラクター。キャスティングがバッチリとハマったのだなぁと、心から感心してしまいました。そしてそして、久々に映画を観るにあたって気持ちの良いグッドチョイスが出来たことも、嬉しい私です。
映画を観られて、本当によかった!



2011年3月26日 丸の内ピカデリー他にて全国順次ロードショー!!




■追記■
劇中、兄のディッキーが歌うビージーズの「ジョーク」(I started a Joke)が心に残ります。

I started a joke
which started the whole world crying.
But I didn't see, oh no
that the joke was on me, oh no.

I started to cry
which started the whole world laughing.
Oh If I'd only seen
that the joke was on me.

僕がジョークを言ったら
世界中が泣き出した
わからなかったんだ
それが僕のことだったなんて

僕が泣き出したら
世界中が笑い出した
もっと早く知っていればよかった
僕のことを笑っていたのだと






■追記(2011.4.22)■

「第83回(2010年度)アカデミー賞授賞式」を、やっと振り返る
『ザ・ファイター』は【アカデミー賞助演男優賞】と【助演女優賞】を獲得しましたが、
授賞式の模様の方が面白かったので(笑)【「第83回アカデミー賞授賞式」を、やっと振り返る】という記事を書いてみました。
「第83回アカデミー賞授賞式」を、やっと振り返る



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  2011/03/25 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ | edit

『追想』 (1956/アメリカ)

   ↑  2011/03/09 (水)  カテゴリー: ロマンス、ドラマ

追想 [ イングリッド・バーグマン ]


●原題:ANASTASIA
●監督:アナトール・リトヴァク
●出演:ユル・ブリンナー、イングリッド・バーグマン、ヘレン・ヘイズ、エイキム・タミロフ、マーティタ・ハント、フェリックス・アイルマー 他
●ロシア皇帝ニコライ2世の元侍従武官のセルゲイ・ボーニン将軍。彼は、英国に預けられたロマノフ王朝の財産の詐取を図っていた。ある日、自殺未遂した女性を手に入れ、ロシア革命で殺されたはずの皇女・アナスタシアであると宣することにするのだったが・・・。「アナスタシア生存説」を基に壮大な愛と陰謀を描いたロマン大作。ハリウッドから遠ざかっていたイングリッド・バーグマンが7年ぶりに復帰、その端麗な容姿だけでなく、名優としての貫禄も見せつけた記念すべき作品。



ロシア革命から逃げ延びたとされる、皇帝の娘アナスタシアを巡る壮大煌びやかなミステリー・・・がベースなのだけれど、『追想』というこの映画の中心は不器用な大人の恋物語。元銀行家のボリスや皇太后に使える男爵夫人などのコミカルな役回りとは対照的に、主演のユル・ブリンナーとイングリット・バーグマンの二大俳優は終始シリアスな演技に撤しました。


次第に品格のある皇女らしく振舞うようになっていくアンナ

莫大な遺産相続を目当てにアンナを利用し「皇女アナスタシア」として仕立て上げようとするボーニンは、彼女の弱さに付け込み、威圧的な態度で容赦なく彼女を利用しようとする冷徹な男です。
が、ストイックなまでに感情をあらわにすることのない彼が、ある日、彼との言い争いの後に逆らえず折れたアンナに対して、思わずそっと手を差し伸べて握り、無言のままその甲にキスするというシーンがありました。

「アナスタシア」として人々に認めてもらうために立ち振る舞いから音楽、ダンスなどの訓練のため過ごしていた二人の距離は、いつの間にか近づいていたのでしょう。ハッとするアンナの表情を捉えて映画は次の場面へと移ってしまうのですが、これまでに見せたことのない顔とは違ったボーニンの感情がふいに現れたようで、それがさり気なく描かれている分だけドキリとするほど濃密な印象を残すものでした。


しかし、アイデンティティを失い苦悩するアンナと共に過ごしながらも、遺産を巡る計画は着々と進められていきます。ボーニンは、想定外だったその"狭間"で「アナスタシア」の元婚約者であるポール公に対して嫉妬のような感情をも抱くようになっていくのです。





こんな印象深いシーンが、もう一つありました。

夜景が見える窓辺のカーテンだけが風に揺れ、明かりの落ちた広間を中央にしてカメラは固定されています。広間を挟んだそれぞれの寝室から発せられる二人の会話以外は、窓の外から漏れ聞こえる音楽だけ・・・。ポールとの食事からお酒もまわって機嫌よく帰ってきたアンナ。子どものように無邪気に「こっちに来る?」と呼ぶ彼女に「もう寝るんだ」と向かいの部屋から告げるボーニン。「あなたも言って。告白したいことがあるの・・・」

上着を脱いだボーニンが、広間を横切って彼女の部屋へ入っていきます。すると、そこには既にベッドへと倒れ込んで眠ってしまった無防備なアンナの姿が。床に乱れ落ちた彼女の衣服を拾い上げ、灯りを1つ、1つ消し、そしてそっと扉を閉めて出ていくボーニン。





広がりのある壮大な風景を活かすシネスコープ画面が、会話だけを拾ってこのような二人の距離を見せることができるなんて、この息を呑むような"男の色気"を表すには本当にピッタリだなと感じ入りました。

情熱を剥き出しにすることのない二人の関係を、この映画は最後の最後まで表立って見せることはありません。ピンとくるような描写が抑えられているからかもしれません。そのため、相手を射抜くような鋭い眼差しをしたユル・ブリンナーと、暗い表情のままのイングリッド・バーグマンが、どのようにして互いの心を見つめるようになっていったのかも、あまりハッキリとしないのです。

しかしラスト間際になって、暫く離れ離れだった二人が「長い間あなたに会わなかったわ」「会いたかったか?」「ええ」「会うなと言われたのか」「この方がいいと私が決めたの」と、互いの心の内を探るように言葉を交わすのを見て、その思いがどれほどまでに深くなっていったのか、私には解るような気がしたのです。


一般的にこの映画の見どころは、孤独に閉じこもって人を拒絶して生きる(ヘレン・ヘイズ演じる)皇太后に、アナスタシアとして拝謁するバーグマンとの"一騎打ち"のシーンだと言われています。しかし私は、この皇太后の深く温かな計らいで二人が姿を見せることなく幕が閉じていくという、控えめなエンディングも忘れがたいものとなりました。「緑の間」から"二人"が消えたという報告を満足気に聞く皇太后。「この後どんなロマンスが二人には待っているのだろう」と想像する余韻がこんなに素敵なものだとは!

心を許した会話、ほんの一瞬見せる微笑み、他が見えなくなるほどに注がれる視線・・・大袈裟な抱擁やラブシーンなどはなくとも、強い男の中に垣間見える、こぼれ落ちるような愛情の形に暫く心奪われてしまいました。そして、二度三度と観直してみて初めて気がついたのです。冷酷非情に見えていたボーニンが、どれほどアンナのことを愛おしく見つめていたのかが。



tapelinepink.jpg

■追記(2012年7月)
『追想』のアナトール・リトヴァク監督は、この5年後、再度イングリッド・バーグマンを主演に『さよならをもう一度』を撮りました。その際ちょっとした洒落っ気で、ある俳優をエキストラ出演させています。さぁ、その俳優とは・・・・・!?
   『さよならをもう一度』 (1961/アメリカ)
『さよならをもう一度』のレビューはコチラから



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  2011/03/09 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ | edit

チャールズ・チャップリンの名言より

   ↑  2011/03/06 (日)  カテゴリー: 映画いろいろ・・・
前回Upした『バックマン家の人々』のレビューを書く以前のこと。実は、ずーっと胸に残っていた言葉がありました。


 喜劇俳優チャーリー・チャップリン曰く
 「人生は寄りで見ると悲劇だけど、引きで見ると喜劇」 


私の大好きな"同世代ミュージシャン"(と、心で呼ばせていただいています!)大野勝人さんの公式ブログ【風まかせ奮闘選手権】から、ちょこっと拝借させていただいた一文です。

(原文はこちら)
Life is a tragedy when seen in close-up,
but a comedy in long-shot.
Charlie Chaplin





・・・いや、もう、なんだかしみまして。ハッとさせられるものがありました。

悩んだりオロオロしたり凹んだりしている自分の中は、それだけがフォーカスされて「悲劇」そのものだと思い込んでいるのですが、ずーっとカメラが引いていけば、きっと私の人生も、ドタバタ「喜劇」なんだろうなぁと。そう思い直してみたら、すーっと気が楽になりました。眉間にしわを寄せていた自分がなんだか可笑しくなりました。

考えてみれば、私の好きな映画たちもそこから生まれているのかもしれません。最近観た『リトル・ミス・サンシャイン』を好ましく感じたのも、この理由があったからなのでしょう。『バックマン家の人々』のレビューを書いている間も、ずっとこの言葉が離れませんでした。

他人から見て「何言ってるんだ、そのくらい」と思われることとの比較ではなく、これはあくまで「カメラの位置」の話です。光の当て方を変えるのは自分一人ではちょっと難しいものですが、カメラを「引き」で見てみることは意外と簡単に出来る作業です。「人生長い目で見る」というのも、このことなのかもしれません。



大野さんも「何事も考えすぎはいかんねぇ」と書かれていらっしゃいましたが、本当にこの感想に尽きると思います。激動の人生を送りながらも、多くの人々に味わい深い作品を残していったチャップリンの名言には、勇気づけられる思いがあります。




大野勝人さんの楽曲は【MySpace 大野勝人】で配信中です。
「音楽」が懐かしすぎて、まだあまり向き合えていない私ですが、なぜか大野さんの楽曲には耳を傾けられるんです。独特のメロディライン&セクシーな歌声がとーっても魅力的。これからも応援しています。また、文章の一部を拝借させていただきましたこと、改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。


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  2011/03/06 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ | edit

『バックマン家の人々』 (1989/アメリカ)

   ↑  2011/03/02 (水)  カテゴリー: コメディ


BD/洋画/バックマン家の人々(Blu-ray)/GNXF-1701


●原題:PARENTHOOD
●監督:ロン・ハワード
●出演:スティーヴ・マーティン、メアリー・スティーンバージェン、ダイアン・ウィースト、リック・モラニス、トム・ハルス、マーサ・プリンプトン、キアヌ・リーヴス、ジェイソン・ロバーズ、ハーレイ・ジェーン・コザック、リーフ・フェニックス(ホアキン・フェニックス) 他
●バックマン家の4人の兄弟姉妹は、それぞれ悩みながらも子育てに奮闘中。長男ギル(ステーィブ・マーティン)は、息子を精神不安定と診断されショックな日々。バツイチの長女ヘレン(ダイアン・ウィースト)は、恋人(キアヌ・リーブス)に執心の娘と反抗的な息子(ホアキン・フェニックス)に手を焼いている。そして、次女のスーザンは、夫とともに3歳になる娘に英才教育をたたき込むことに夢中。そんな中、次男のラリー(トム・ハルス)が、幼い子供を連れて、突然帰郷するが・・・。




最近、日常のゴタゴタとか、面倒なことにかまけていたら、映画を観る目がすっかりドヨーンと曇っていることに気付きまして。むかしからの馴染みの映画を観るというのが、こんな時の私の対処法であります。それでこの『バックマン家の人々』を久々に引っ張りだしてきたのですが・・・

自分でも驚いたことが起こりました。「楽しいファミリーもの」とばかり思い込んでいたこの作品、なんと今回は思いがけず私の目から大量の水が流れてきたじゃないですか!物語の展開や結末、誰がどんな会話をするかまで全て知っているはずだったのに、今まで抱いていたイメージや感想とは全く違った気持ちが込み上げてきたんですね。思えば、以前よく観た時期は学生時代や未婚の時であり、今回は子どもが生まれてから初めて観たせいなのかもしれません。






この映画は4世代にわたる"家族もの"ということもあり、登場人物も非常に沢山出てくるのですが、ロン・ハワード監督の安定感のある演出で、それぞれの家庭・人物たちのドラマが丁寧に描き出されています。しかも、1人で映画一本主演をはれるような俳優さんばかりが(子供から大人まで)挙って出ているので、この調和のとれたアンサンブルは本当に見事なもの。

上に書いた「あらすじ」でもわかるように、この映画に出てくる誰もが、家族のことでうまくいかなかったり思い悩んだり。なかなか思うようにはいかないのです。親から見れば、子どもはいつになっても心配のかかる子どものままなんですね。ジェイソン・ロバーズ演じるバックマン家の厳しいおじいちゃんであっても、いい年をした次男坊が見え透いた嘘をつき、途方に暮れてしまうほど情けない正体を露呈しても、やっぱり自分の大切な子どもには変わりなく、どんなことになっても絶対に見放せないものなのだなぁ・・・と見ているこちらまで胸がチクンと痛みました。



何をおいても子どもを信じる気持ち。メアリー・スティーンバージェンの、家族を慈しむように見守る深く優しい眼差しに、私の中にあった子育てに対して薄ぼんやりと抱えていた不安な思いも洗い流されていくようでもありました。そう、本当に子育てって毎日が手探りです。私だって、人の親になるのは初めてなんです。

一見、頭がパッパラパーで甲斐性なしのダメ男に見えるキアヌ・リーブス(彼はこういう役が最も似合っている!)が、劇中こう言うんです「犬を飼うのに許可が要ることもある。車の運転や釣りにも必要だ。なのに父親には無免許でなれる」。また、別の場面ではジェイソン・ロバーズもこう言います「親の心配は尽きない。エンド・ゾーンはない。見事なタッチダウンを決める瞬間は決して来ない」


そうなんですね。この映画は『バックマン家の人々』という邦題ですが、原題は「Parenthood」つまり、日本語の感覚でいうなら親であること。親であることは、どういうことか。親とは何か。その覚悟は。誰もが育児本を書けるほど満点な親ではなく、誰もが子育てに絶対の自信を持っているわけでもなく、きっとどこまでいっても子どもや家族と向き合うことによって悩みは尽きないだろうと。それが昔観た時よりも、どこか胸の深いところに実感としてズッシリと、そして温かな余韻として残りました。





さて。最後にちょっとトボけていたと思っていたバックマン家のひいおばあちゃんが、ローラーコースターとメリーゴーラウンドの話をしてくれます。

「上がったり下がったりのローラーコースターは怖いけれどスリルがある。友達は嫌がってメリーゴーラウンドに乗っていたの。ただ回るだけなのにね。私はローラーコースターの方がずっと面白いわ!」

幸せなエンディングが待っているこの映画は、それがたとえ人生のほんの一時だったとしても、この大切な瞬間をしっかりと抱いて、それを忘れずにまた歩いて行こう!と、ジンワリ涙を浮かばせながらも強く思い起こさせてくれる素敵なものです。そんなわけで、私のモヤ~っとした陰鬱な気分もアッという間に吹き飛んでしまったのでした。あぁ私って単純で本当によかったなぁ。。。



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  2011/03/02 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ | edit