お散歩シネマ 映画の世界へ出かけよう!!映画の数だけ、もっと世界は面白くなる! 

このページの記事目次 ( ← 2011年10月 → )

total 2 pages  次のページ →  

『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』 (2011/日本)

   ↑  2011/10/29 (土)  カテゴリー: コメディ
「サラリーマンNEO 劇場版(笑)」公式サイトへ



サラリーマンNEO 劇場版(笑) [ 小池徹平 ]


●監督:吉田照幸
●出演:小池徹平、生瀬勝久、田口浩正、中越典子、入江雅人、堀内敬子、マギー、山西惇、田中要次、大杉漣、篠田麻里子、郷ひろみ、麻生祐未、宮崎美子、平泉成、沢村一樹 他
●NHKのイメージを覆す斬新なスタイルで人気を博すコント番組「サラリーマンNEO」を映画化したコメディ。社長命令によりシェアNo.1を目指すことになった、万年業界5位のNEOビール社。中西課長(生瀬)率いる営業一課では、珍妙なビールが次々提案されるが、なかなかピンとこない。ところが、新入社員の新城(小池)が、その場しのぎで口にした企画がなぜか通ってしまい、物語は大きく動き出す・・・!




またまたGyao!のオンライン試写会にて鑑賞。もう私のクジ運もこれまでか・・・!?


夜、DVDを入れ替えたりする≪入力切替≫の時なんかに目にしていたNHKの「サラリーマンNEO」。

田中要次が演じる「いーちゃん部長」とか、沢村一樹の「セクスィ部長」、平泉成の「新入社員の早川くん」、麻生祐未が「あなたぁぁぁ」とか叫ぶコントくらいなら私も知っていました。・・・あれ、結構知っているな。あと私にとってはウッチャンナンチャンたちと「劇団SHA・LA・LA」をやっていたイリポンこと入江雅人が出ているとか。なんというか、一昔前に民放の深夜番組で流行っていたパロディ系のコント番組を彷彿とさせるものがありますよね。懐かしいニオイです。それがなんと、劇場版になったそうで!
・・・NHK、調子に乗ってきたな。





neo3.jpg neo2.jpg
あぁ~でもでも。
コピー機の紙づまりを放置するヤツが許せないOLとか、すごいわかりますね。同じ事思ってましたね。あと、プリンターで出した自分の紙を持っていかずに放置しているヤツとか!そうそう、そういう狭い世界の話がいいんですよね。ま、わざわざ映画化するまでの話でもないように思うんですけれど(正直なところ)。

しかも予算が少ないであろうことがヒシヒシと伝わってくるチープなセット。TV版から豪華にパワーアップしたものとは全く思えません。というかする気もないのでしょうが。

ただそこは天下のNHK。冨士眞奈美やら伊東四朗やら大杉連なんかをバンバン出して、郷ひろみも本人役で登場。なんとなく「人海戦術」という言葉が浮かぶ作品でした。テレビで見るような(良い意味での)胡散臭いチープな雰囲気を、大きなスクリーンでうまく活かすことってなかなか難しいんでしょうねぇ。





それでも「サラリーマン」と呼ばれ、会社という枠組みの中で年代もバラバラ、趣味が合う人たちの集まりでもなく、家族よりも長く一緒に過ごさなくてはいけない同僚や上司たちの顔が浮かび、一生で大きなスポットライトを浴びることもなく、ただ日々黙々と働く人間にとっては「そうそう!もうホント嫌になっちゃうんだよな!」と小さく共感できたりするちょっと温かな物語です。人を馬鹿にしたり蔑んだりするような笑いではないところが、私は一番好きでした。


■この記事に関連する映画制作国、地域 : 日本映画 

FC2共有テーマ : コメディ映画 (ジャンル : 映画

  2011/10/29 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ | edit

『僕たちのバイシクル・ロード~7大陸900日~』 (2010/イギリス)

   ↑  2011/10/29 (土)  カテゴリー: ドキュメンタリー、アニメ





僕たちのバイシクル・ロード~7大陸900日~ [ ベン・ウィルソン ]


●原題:FREE WHEELS EAST
●監督、撮影、音楽:ジェイミー・マッケンジー、ベン・ウィルソン
●出演:ジェイミー・マッケンジー、ベン・ウィルソン、ジャック・ウィルソン
 ナレーション:ピーター・コヨーテ
●大学を卒業したばかりのいとこジェイミー・マッケンジー(当時27歳)とベン・ウィルソン(当時25歳)は、イギリスのブルックファームを旅立ち、英仏海峡フェリーに乗ってフランスに向かった。それは、飛行機に乗らずに自転車だけで7大陸を走破するという3年におよぶ壮大な旅のはじまりだった。彼らは長距離旅行をした経験もなければ、ガイドブックも、さしたる大金も持っていなかった。だが、彼らは世界中を心ゆくまで見てみたいという好奇心と、何かを成し遂げたいと湧き上がる冒険心、そして今しかできないという焦燥感に突き動かされ、大きな夢を実現させようとしていた・・・。(Gyao!作品内容より抜粋)



Gyao!のオンライン試写会にて鑑賞。いつも感謝感謝、です。


目標は「7大陸走破」、飛行機での移動なし。
イギリスを出発し、フランス、ドイツ、ロシア、中国、タイ、ミャンマー、シンガポール、オーストラリア…。大草原での深呼吸、南極でのペンギンとのサイクリング、待ち受ける感動のゴール……、33か国、900日をこえる旅で彼らが体験し、得たものとは? そしてその旅で2人の若者はどんな変化と成長を遂げるのか?


↑と、解説に書いてあったんですけれども・・・・公開前のレビューで作品に水を差す気はないのですが・・・。ま、別に配給会社から褒めてくれ!と言われたわけでもないですし、こんな小さなブログでもありますので、私なりに正直に、というかかなり辛辣になりそうでコワイですが珍しく今日観た勢いそのままでレビューを書いてみたいと思います。






まず、このお坊ちゃんたちは世界をナメとんのか!?と(笑)。

ノーヘル&サンダル履きで世界を周るとは誰も考え付かなかったでしょう。しかも途中参加した弟のジャック君はママチャリに乗っています。・・・こういうのを真のチャレンジャーとでも言うのでしょうか。

この若者たちは恵まれているんだなぁ、豊かなんだなぁと心から思いました。
自分の人生に足りないものが何なのか?それを求めようとしている、正にその人生そのものが一体どれほど幸せなものか、気付いていないのでしょう。幸せだからこそ「足りないものが何なのか」分からないとも言えます。貧しさから脱出したい、もっと学びたい、働いて金持ちになりたい、本当に何かを得たい人は「足りないもの」を知っています。ま、もともと人生なんて足りないものだらけでいいはずなのに、現代のある程度経済の発達した国のほどほどに豊かな人々はそれを追い求めようとするわけです。幸か不幸か。

あれ、ちょっと話が逸れましたが・・・
でも、彼らは世界のどこかしこも自然豊かでキレイに舗装された道がどこまでも続いていると思っていたのではないのだろうかと、私は本気で考え込みました。

「世界を見てみたい、世界に飛び込んでみたい」「ガイドブックに頼らない気ままな旅をしたい」と言う彼ら。こういう旅は「準備」をした者だけが許されるものなんじゃないかと、オトナになってしまった私は思うんですよね。だって、近所の5丁目くらいまでチャリンコで冒険しようぜ!とかいうレベルじゃないんですから。行く先々は外国。言葉も文化も歴史も自分たちのそれとは異なる場所で、紛争地帯や危険区域だってあるかもしれないわけです。






そう、言葉の問題を考えていないのも、英語圏特有の世界観かもしれないと思いました。英語が万能だと思っているからなんでしょう。だから、中国の山奥で全く言葉は通じなかったことに何か教訓を得たのかなと思いきや、とにかく英語でゴリ押し

途中ケガや資金不足、病気などのトラブルを経験した二人がこれで「生」を実感したのかな!?と思いきや、アメリカに入ってからテキサスにあるマクドナルドでこう言うんですね。

「たった2ドルでソーセージのマフィンとコーヒーを好きなだけエアコンの下で飲める。こういう息抜きが僕達には必要だった」

飛行機を使わずに一万三千キロを走破して33ヶ国を訪れるという過酷な旅の中では息抜きが必要であり、文明的な場所を求めたい気持ちはよく分かります。どんなにか安心することでしょう。しかしですね、思うのはそれだけなのか!?と、他人には厳しいオバチャンは思うわけです。結局はどんなに厳しい環境を走っていても、それは「ツライ道を自転車で頑張って走り抜けるボクチャンたち」でしかないんですね。





なぜ大気汚染による粉塵が舞う道路があるのか?
危険な山崩れの中でも金を払えば人の荷物を背負って渡ってくれる人がいるのはなぜなのか?
たった2ドルでこれだけ食べられる国って何なのだろう?とか。
この映画ではそういった話にまったく言及されません。

人は、その人が持つフィルターを通して世の中を認識・体感するものなのでしょうが、彼らにとって"世界を見る"とは一体どういうことなんだろうか。しまいには、タダで乗せてもらっている船の中でやることもなくツマラナくなってしまい、気が狂いそうになった!と言うこの若者たち。「世界の今」を報告しろとは言いませんが、それにしても彼らは一体「世界」の何を見たのだろうか?と。結局はただ、レールが敷かれたように見える社会に出るのが怖くて、日常を避けるだけの冒険ごっこをしたかったのではないかとさえ、思ってしまうのです。






ともあれ、彼らは二年半かけて世界を周りました。
その粘り強さや冒険心、従兄弟という相棒との固い絆、常に前進しようとするひた向きな思いには正直脱帽です。画面をただ眺めているだけの私よりはずっとずっとエライことです。ここまで遣り切るには、やはり若者特有の無謀さがなくては叶わぬことです。彼らの冒険とは、これらのハードな体験を通じ、恵まれた日常で決して味わうことの出来なかった自分自身との対峙だったのかもしれません。きっと、彼らが得たかったことはそれなのでしょう。この旅もそうやって終わるのです。


私は彼らとは違い、30代で女性で子どもがいて仕事があって、すべてを投げ打って大冒険をするようなパワーや勇気は日常ではそう沸き起こりません。ただ思うのは、私も10代、20代の時には(今に比べれば)遥かに無知で無防備で根拠のない自信を持ち、まるで世界は自分のためにあるような、怖いもの知らずだった時代が確かにあります。きっと旅先でも自分勝手で思慮の足りない行動をしていたことでしょう。今思えば、本当に恥ずかしいものです。この映画を観て、何故だか私はその頃の自分のことを思い出しました。この旅のことを、数十年後の彼らはどう思うのでしょうか。私の興味はそちらにあります。







■追記
私がこの映画を観ている間、ずっと頭にあったこと・・・それは、作家の戸井十月氏が世界五大陸をバイクで走破した『五大陸走破行』でした。勿論、自転車とバイクではその馬力も、旅する人間の年齢も経験も全く異なるわけですから単純に較べることはできません。

道、果てるまで [ 戸井十月 ]


「道、果てるまで ユーラシア横断3万キロの日々+4大陸10万キロの記」 著:戸井十月 【新潮社】

求めるものが人それぞれ異なるように、旅とはきっと言ってしまえば「自己満足」なものなのでしょう。・・・とはいうものの。旅する人の目的、視点、人生観など。本当に人それぞれですね。




■この記事に関連する映画制作国、地域 : イギリス映画 

FC2共有テーマ : ドキュメンタリー映画 (ジャンル : 映画

  2011/10/29 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ | edit

『グラン・ブルー完全版 -デジタル・レストア・バージョン-』 (1988/フランス、イタリア)

   ↑  2011/10/27 (木)  カテゴリー: ロマンス、ドラマ


グラン・ブルー完全版&オリジナル版-デジタル・レストア・バージョン-Blu-ray BOX(Blu-ray Disc)/ジャン=マルク・バール【RCP】


●原題:LE GRAND BLEU: VERSION LONGUE
●監督:リュック・ベッソン
●出演:ロザンナ・アークエット、ジャン=マルク・バール、ジャン・レノ、ポール・シェナー、グリフィン・ダン、セルジオ・カステリット、マルク・デュレ、ジャン・ブイーズ 他
●たった一度の呼吸で、グラン・ブルーという誰も到達することのできない巨大で深い世界へ潜っていく二人の男。彼らの名は、ジャック・マイヨールとエンゾ・モリナリ。どちらがより深く、より長く潜っていられるのか・・・。最高の友でありライバルだった熱い男二人と、その男たちに魅せられた一人の女の愛の物語。リュック・ベッソン監督の原点『グラン・ブルー』が、ノーカットの「『グラン・ブルー』完全版-デジタル・レストア・バージョン-」(168分)でリリース!



NHKのBSプレミアムで録画したブルーレイを整理していたら、懐かしさに負けて結局最後まで見てしまった!私の「映画メモ」によりますと『グレート・ブルー』(120分の方)を、どうやら中学生の時に観たようです。中学生の私では理解できなかったはずですが(笑)とにかくこの映画、流行ったんですよねー。

今では余りに定番になりすぎて、もうずっとずっと再見するのも避けてきたくらいでしたので、『グランブルー』という映画はレビューを書くとか書かないとかいう話には全くならないくらい、もうほとんど自分の中では「思い出」レベルとなっています。「デジタル・レストア・バージョン」というだけあって、クリアな映像で観る『グランブルー』は、この映画に纏わる様々な思い出も鮮明に蘇らせてくれました。映画レビューのブログとして何か一つ言えそうなことがあるとしたら、それはリュック・ベッソン監督の映画はこれだけが奇跡だなぁと感じていることくらい。人が人に惹かれる繊細さが、まだ残っている作品だと思います。


オープニングのギリシャ。幼少時代のジャック、エンゾ、取り巻きの子どもたち、神父様の話。これひとつだけでもう、かなり密度の濃い短編映画レベルではないかと。




改めて観返してみると、この映画はどのシーンも余りにも有名になり過ぎてしまい、私にとってはほとんど「名場面集」の連続のようなものになっていることに気がつきました。





思い出せないシーンなど何一つないくらい。
とにかく懐かしい気持ちいっぱいで、3時間近く観ていました。




※以降、この映画のエンディング部分に触れています。まだこの作品をご覧になっていない方は映画鑑賞後に読まれることをオススメいたします。

        ・
        ・
        ・
        ・


現在休刊の映画雑誌「プレミア・ジャパン」で、『グランブルー』のスタッフや出演者が作品を語るという特集があった時、確かベッソン監督がラストシーンについて「ロザンナ・アークエットは当時、あのラストシーンを理解できないまま演じたんだ。アメリカの若い女の子には理解し難いものだったのだろう。まぁ最終的にはわかってくれたと思うけれど」というインタビュー記事を読んだことがあります。

エンゾ・モリナーリを演じたジャン・レノは、ジャック・マイヨールを演じたジャン=マルク・バールについて「彼はちょっと難し過ぎて(役者として)育たなかった」と、その後の彼のことを語っていたようにも覚えています。

"Go, Go and see my love."

人魚と暮らすには海深く潜り、沈黙の世界に一度留まる。人魚のため永遠に命を懸けようと決心すると、その愛を確かめるため彼女達が近づいてくるんだ。その愛が誠実で純粋なら、人魚と永遠に一緒になれる・・・・・

ジャックから遠距離電話で聞かされたこの話を「美しい物語」だと思っていたジョアンナが、もはや海から上がる理由を失ったジャックにこう告げ、ロープを引くラストシーン。むかし感じたような衝撃や悲しみのような感情は今や和らぎ、新しい命を宿した女の愛の深さを一層強く感じました。



※このラストのセリフには、"Go, Go and see my love."ではなく
"Go, Go and see, my love."なのではないか?という、もう一つの説があります。

「私の愛を確かめてきて」なのか「行って見てきなさい、愛しい人」なのか。
いずれにしても愛する男を送り出す行為には変わりなく、どちらをとってみるにしても彼女の愛の形を様々に思い巡らせることができ、この映画に相応しいエンディングのセリフだと私は思っています。生きることで、その場に共にいるだけで、愛が永遠に続くという幻想を抱かせないフランス映画が私は好きです。生きる場所が違う、生き方が異なる二人の愛の形をそれぞれが認め、海に帰る者と地上で生きる者の決断をラストに見せるのです。



ただひたすらに、懐かしい思い出がいっぱいに詰まった映画です。
いつか再び観る日には、また新しい感情が込み上げてくるかもしれません。
その日まで・・・・

グラン・ブルー完全版~デジタル・レストア・バージョン~@映画生活


■この記事に関連する映画制作国、地域 : フランス映画 

FC2共有テーマ : ヨーロッパ映画 (ジャンル : 映画

  2011/10/27 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ | edit

『40歳の童貞男』 (2005/アメリカ)

   ↑  2011/10/21 (金)  カテゴリー: コメディ




40歳の童貞男 無修正完全版 [ スティーヴ・カレル ]


●原題:THE 40 YEAR OLD VIRGIN
●監督:ジャド・アパトー
●出演:スティーヴ・カレル、キャサリン・キーナー、ポール・ラッド、ロマニー・マルコ、セス・ローゲン、エリザベス・バンクス、レスリー・マン、ジェーン・リンチ 他
●家電量販店の店員アンディは40歳の典型的なオタク男。ゲームとマンガ、そして膨大なフィギュアに囲まれて満足な生活を送っていたが・・・・実は、アンディは40歳になるのに女性とまともにつきあった事のない“童貞男”だったのだ!その事実を職場の仲間たちに知られてしまった日から、アンディの試練の日々が始まることに。アンディに運命の出逢いは巡ってくるのか!?果たしてアンディに「その日」はやってくるのか!?




無駄に2時間近くあるこの映画ですが、スティーヴ・カレル好きな私には萌える一作となりました。カワイイ話ですよもう。そうそう、途中「彼ってクールよねぇ、ルーク・ウィルソンに似ていなーい?」「きゃ~」なんて女の子たちが騒ぐのですが、おー、その通り!私、この系列が好きだったんだな(笑)。


スティーブ・カレル演じるアンディはいわゆる「オタク」というキャラクター設定なんだけれども、身体もちゃんと鍛えていて、意外に多趣味、正社員の仕事も持っているし、料理もちゃんと自分で出来るし、ダサダサだけど身だしなみはキチンとしているし、隣近所の住民ともユーモアのある会話を交わすことができるという、実は高スキル持ち。しかもそこそこハンサム系で、どこへ行っても何となく美女相手(しかし曲者ばかり)にモテてしまう。

うーん・・・こうなると「童貞」も魅力のうちなんじゃないか!?とも思ってしまいそうなお話です。だってもう、これじゃ「40歳の童貞男」がカワイイとしか思えないじゃないですか!!
(いや、ただし、スティーヴ・カレルに限るんだが)


で、そんな中でお付き合いすることになるのが、理解力・包容力があってシッカリ者のトリシュ。『マルコヴィッチの穴』ガッツキ系肉食女子を演じたキャスリン・キーナーがお相手というのも中年にとって夢のようなキャスティングです。ま、こんな設定からして、既にこの映画自体も男の妄想ってやつなんでしょうか(笑)。






この映画、どちらかと言うと、男性よりも女性の方が飛びぬけてエゲツないので、"小学生男子"のような同僚のオバカな言動が可愛いく思えてくるんですよね~。

2年も前に別れた彼女のことを引きずり過ぎて行動がズレまくっているポール・ラッドもそうなんだけれど、この同僚3人もそれぞれ恋人相手に問題を抱えていたりして、お互いまったくアドバイスできるような立場にないあたり、カワイイです。

こういう"繊細"なところって男の人にはありそうで可笑しいです。リアルです。男同士でいちゃつき始めてゲイネタも引っ張ってくるあたり、話のバリエーションも豊かになって楽しいです。一番のお気に入りの「脱毛シーン」は、深夜なのに笑い死にしそうになりました。



まさかのラストシーンもステキ!

オトナになった喜びを、ヘタウマな歌と踊りでミュージカルしてくれるんですが、もうここまでくると何だか幸せ気分になるからまぁ不思議。意外とロマンチック路線であり、大好きなスティーヴ・カレルが出ている2時間でもあり、中年のハッピーエンド感いっぱい+カレルの魅力満載の映画なので、結局一人で楽しんで観てしまいました。いい話だったなー(笑)






実はこの映画、スティーヴ・カレルは主演だけでなく脚本と製作総指揮も兼任しているんですね。ちょっと厄介で間抜けで真面目なキャラクターを演じるのが上手で、そんな自分の外からの見え方を客観的によく見抜いている人だなぁと感心します。


そんな彼の最新作がコレ『ラブ・アゲイン』。今から楽しみです。


2011年11月19日(土)シネマート新宿 他で全国ロードショー!!


■この記事に関連する映画制作国、地域 : アメリカ映画 

FC2共有テーマ : コメディ映画 (ジャンル : 映画

  2011/10/21 | Comment (0) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ | edit

『キャプテン アブ・ラーイド』 (2007/ヨルダン)

   ↑  2011/10/16 (日)  カテゴリー: ロマンス、ドラマ
Captain Abu Raed (2007) IMDb 
●原題:كابتن أبو رائد / CAPTAIN ABU RAED
●監督、脚本:アミン・マタルカ
●出演:ナディム・サワラ、ラナ・スルターン、フセイン・アッソース
●アンマンの国際空港で清掃員として働くアブ・ラーイドは妻にも先立たれ、おだやかな老いの日々を過ごしていた。そんなある日、ゴミ箱からパイロットの帽子を拾って家に持ち帰ったことで彼の暮らしが少し変わる。アブ・ラーイドを本物の機長だと思いこんだ子供たちに本で読み知った外国の話をするようになり、決して豊かではない彼らの生活に関わるようになっていくのだった。子供たちの1人ムラードは、アブ・ラーイドが偽機長だと主張する。しかしムラードは父親の暴力に人知れず苦しんでいた・・・。





なんと50年ぶりに作られたというヨルダン映画!

昨年NHK-BSで「NHKアジア・フィルム・フェスティバル」作品として放映されたのを一度観ていたのですが、今年も思わず観てしまいました。がっちりアラブ映画なのかと思いきや、その予想をさらりとかわしてくれるスタイルに参ってしまうのです。

感動大好き!のハリウッドが思わず手を伸ばしたくなるような、誰もが共感して入り込めるグローバル性のあるストーリーと、ヨルダン特有とかアラブ世界特有という、謂わば西側から見た"泥臭いフィルター"が掛かっていない普遍的な人間像、ヒューマンドラマが丁寧に描かれているのが、この映画の大きな特徴です。





例えばイラン映画のような所謂「中東映画」としてのイスラームの世界観を"生活感"として物語のベースには織り込んでいるものの、何故これほどまでにそれらを感じないのだろう?と不思議に思っていたのですが、やはりこの映画はヨルダンという国家が、国を挙げて世界に送り出した記念すべき一作だったようです。【The Royal Film Commission Jordan(ヨルダン王立映画協会】という、まだ2003年設立・2004年活動開始という組織のバックアップもあり、「アラブ映画」というものへ人々が抱くイメージを翻そうという、いわゆる逆手の手段が見事に功を奏したようです。


脚本も手掛けたアミン・マタルカ監督が、この映画に込めた目標は3つ。
1)夢を追うシンプルな物語で、世界にヨルダンという国を表現できるような美しい映画を作ること。
2) ヨルダンの若者がフィルムメーカーとしてのキャリアを追求できるような、ヨルダン映画業界の発展・可能性のある例を作ること。
3)世界中の何百万人もの人々の心に届けることができる最もパワフルな伝達手段―ドラマやコメディを通じて、ヨルダンの豊かさや多様性を示すこと。
(※インタビュー記事「Announcing "Captain Abu Raed" A Jordanian Feature Film...إطلاق مشروع الفيلم السينمائي الاردني "كابتن ابو رائد」より)

ヨルダンに生まれながら移民としてアメリカへ一家で移り住み、現在もロサンゼルスに在住しているアミン・マタルカ監督は、故郷である「ヨルダン」と海外から見た「ヨルダン」という、二つの風景を知っている人なのではないかと思います。そんな彼が生み出した『キャプテン・アブ・ラーイド』は、映画音楽の使い方にしても制作環境にしても、故郷の風を感じさせながらも、どこかアメリカナイズされた雰囲気を持つ「ヨルダン映画」となったわけです。いずれにしても、"使い分け"が出来るということは今後大きな強みとなっていくことでしょう。私自身にも、とても新鮮な風でした。




・・・・そう、このトレーラーからもハッキリと感じられるように『キャプテン アブ・ラーイド』で忘れてはならないのが、音楽を担当した米国出身の音楽家オースティン・ウィントリー(Austin Wintory)の、透明感あふれる柔らかな音楽の存在感です。
※ウィントリーの公式サイトはコチラ→【Austin Wintory.com】

彼は様々なジャンルのメディアで活躍している音楽家なのですが、アミン・マタルカ監督の前作でも一緒に仕事をしており、その流れでこの映画の音楽も担当したようです(Interview: Austin Wintory―IndieGames.comより)

アラブ俳優の起用、全編アラビア語で語られる物語、そしてヨルダンでの撮影という「アラブ映画」という世界の中で、彼とマタルカ監督はまったく新しいスタイルを築き上げました。アラビア風の曲調もうまく織り込みながら西洋スタイルのオーケストラを使うことによって生み出される音楽が、この映画に一層の温かさを吹き込むのです。





多くを語らず謙虚で知識も豊か。「賢人は足るを知る」と冗談を言って、空港の清掃員として日々黙々と働く初老のアブ・ラーイド。


自身も辛い過去を背負いながら、自由な心を持つ子どもたちと次第に関わりを持ち始めたことから、アブ・ラーイドは彼らの環境を案じて手を差し伸べ、身を挺して子供らを守ります。彼らを救い、彼らの夢を守るために・・・。

もしハリウッド映画であったなら、ラーイドの運命をこれほどまでに残酷なものへとはしなかったでしょう。それでもこうしなければならなかったのは、きっとマタルカ監督や制作側が「現実としっかりと向き合わなくてはならない」というメッセージを残したかったからなのでは・・・と思いました。子供たちへ、若い世代へ、この国の未来を託そうとする彼らの思いと重なります。






 エルハズネ (宝物殿)


因みに。ヨルダンといって思い出すもの・・・・
『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』のラストシーン!
ペトラ「エル・ハズネ」です。

映画撮影に協力的な国として評判の高いヨルダン。映画というのは、舞台となる国家や地域のことを世界に向けて発信できる一大プロジェクトでもあるのだなぁと、今回改めて思いました。映画の持つパワー、影響力とは本当にスゴイものです。



■この記事に関連する映画制作国、地域 : ヨルダン映画 アラブ・中東映画 

FC2共有テーマ : 心に残る映画 (ジャンル : 映画

  2011/10/16 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ | edit