お散歩シネマ 映画の世界へ出かけよう!!映画の数だけ、もっと世界は面白くなる! 

『ミッション:8ミニッツ』 (2011/アメリカ)

   ↑  2011/11/03 (木)  カテゴリー: サスペンス、ミステリー





ミッション:8ミニッツ ブルーレイ DVDセット【Blu-ray】 [ ジェイク・ギレンホール ]


●原題:SOURCE CODE
●監督:ダンカン・ジョーンズ
●出演:ジェイク・ギレンホール、ミシェル・モナハン、ヴェラ・ファーミガ、ジェフリー・ライト 他




先日、(ワケあって)なんと数年ぶりに映画館で映画を観る機会に恵まれました。
・・・確か最後に観たのは、サミュエル・L・ジャクソンの『スネーク・フライト』だったような・・・(私は映画に関してはチャレンジャーだった!!)ともかく久々に嬉しい93分でした。

もうちょっと話題の大作でも良かったのですが、私がこの映画を選んだのは、93分という割と短い時間で私の好きなSF系サスペンスだったこと。そして『月に囚われた男』でガッチリと私の心を掴んだダンカン・ジョーンズ監督作品だったこと。これらが大きな決め手でした。

観終わった後の、あの悲しく切ない思いを言葉にして書くのを躊躇う気持ちもあって『月に囚われた男』のレビューは一言も書いていないのですが、かの作品も97分。短い時間の中で独特で不思議な魅力を放つ印象深い物語でした。

ね。そのジョーンズ監督の2作品目というんですから、期待しないわけにはいきません。





【あらすじ】

コルター・スティーヴンス大尉が目を覚ましてみると、そこはシカゴ行きの電車の中だった。自分のことを「ショーン」と呼ぶ見知らぬ女性が親しげに話し掛けてくるが、彼女に全く覚えがない。窓に映る自分の姿も別人だ。混乱するコルターが状況を確認しようとしている最中、なんと列車が突然大爆発を起こす・・・!



次に目が覚めると、コルターは薄暗いカプセルの中にいた。

外部からモニターによって通信が入り、次第に彼は困惑しながらも自分の置かれている状況を把握し始める。彼は乗客全員が死亡したという実際に起こった列車爆破事件の犯人を捜すため、列車の乗客であった「ショーン・フェントレス」という男性の死の直前の記憶の中に送り込まれ、爆発8分前から始まる「ソースコード」の世界へ転送されていたのだ。次の爆破テロを防ぐには、この列車の乗客の中から犯人を見つけ出さなくてはならない。これが、コルターの任務だったのだ。

時間は刻一刻と迫っている。彼は困惑しながらもこの任務を遂行するために、何度もソースコードに転送されるのだったが・・・・・






犯人を見つけるために何度もソースコードの世界に潜入するため、映画では暫く同じような、しかし毎回どれも違った列車爆破までの描写が繰り返されます。一体誰が犯人なのか?物語は、意外にも早い段階で犯人が特定され「現実世界」での次の爆破を食い止めるところまでやってきます。

しかしながら『ミッション:8ミニッツ』の本当の物語はここから始まると言っても過言ではないでしょう。ダンカン・ジョーンズ監督の手腕は、正にここから揮われるのです。ソースコード内における列車、コルターの居るカプセル内、軍の司令室というほぼ限られた空間&登場人物によるSF物語を描き起している点や、人間の尊厳やアイデンティティの問題をさり気なく提示し「人生における幸福とは?」というやや哲学的な部分を感じさせる点など、『ミッション:8ミニッツ』は前作『月に囚われた男』と共通する部分があります。

私がこの監督作品に惹かれるのは、ともに1時間半という比較的短い時間の中で無駄のないスピーディな話運びの出来るセンスのよさや、映画の原理をよく知った人物であろうことが喜ばしいというだけでなく、おそらく彼の創り出す世界観・・・・・人間は誰もがかけがえのない存在であり、皆幸せを願って生きていきたい、愛する人へ思いを伝えたいものなのだ、という優しく温かな眼差しを感じるからなのかもしれまん。



私は"1つめ"のエンディングの光景に胸が詰まり、映画館の席に埋もれて涙でいっぱいになってしまいました。海外版のポスターが『北北西に進路を取れ』を意識したようなデザインであると言われるように、ヒッチコックばりの「列車内サスペンス」というクラシカルな幕開けで観る者を惹き込み、次にはパラレルワールドなどSFをベースとした頭脳戦に持ち込んできたかと思いきや、なんとこの物語は人と人との関わり、信頼や愛情を描いたヒューマンドラマだったわけなのです。





こういったジャンルの映画作品は大抵とんでもない終わり方をするものが多く、毎回脱力させられることの多い私ですが『ミッション:8ミニッツ』はこの着地点が素晴らしいんですね。

大概SF色の強い映画作品というのは、その土台となる設定(タイムトラベルの原理や時間軸など)が理論的に矛盾しないか?おかしな点はないか?等々気になりやすく、とかく"物語"よりもSF映画としてのリアリティの有無にアタマが持っていかれ、結果として映画作品としての軸足がブレがちになるのです。

しかしこの映画は、そのような心配はありません。
物語が流れるように進み、継続性と論理性に問題がなければ、観客が注目してくれるのは人間的な部分だけになるはずです。コルターとクリスティーナ、コルターとグッドウィン、それぞれの関係や絆ですね。それ以外のものは、これれらを描くためにあると言ってもいいでしょう。(中略)科学的な理論に悩まされる必要なんかありません。とにかくストーリー展開を心ゆくまで楽しんでください。
映画『ミッション:8ミニッツ』パンフレットより一部抜粋


正に監督の言葉どおりです。
私は何の躊躇いもなくこの「物語」に酔うことができたのです。タイプは少し異なりますが、タイムトラベルによるラブストーリーをしっとりと描いた『ある日どこかで』(1980/アメリカ)から受けた感覚と少しだけ似た思いを抱きました。こういった作品に出会えることは、映画好き人間にとっては幸運なことですよね!


そしてそして。話は少し逸れましたが・・・・


映画をご覧になった方は「えぇぇぇっ!!??」と驚きのラストが確かにあったかもしれません。

パンフレットの解説によると、この【エンディング部分】はもともと脚本にはなかったものであり、ジョーンズ監督のアイディアで付け加えられたものなのだそうです。なるほど~、確かにまるで映画を2つ観たような、この物語の世界観がどこまでも果てしなく広がっていくようなラストが怒涛の如くやってきました。





映画を観終わった後、暫くその物語の余韻に浸ることのできるエンドロールの間、暫し茫然としながらもう一度この物語の世界観を組み立て直していた私でしたが、本当に幸せな時間でした。久々の映画館での新作鑑賞が、ダンカン・ジョーンズ監督作品だったこと。幸運でした。映画館って、やっぱりいいものです。





関連記事

■この記事に関連する映画制作国、地域 : アメリカ映画 

FC2共有テーマ : 映画館で観た映画 (ジャンル : 映画

  2011/11/03 | Comment (2) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ | edit

Comment


こんばんわ

はなまるこさんがこの作品の記事を書かれてるの気づきませんでした!
拝読して、解けなかった謎がやっと解った気分です。

なんと劇場でこの作品をご覧になったなんて羨ましい☆
爆破シーンなど迫力ものでしたでしょう。
ラストの2人が手を繋いでるシーンや、その少し前のストップ
モーションのキスシーンなんかも大画面だとステキだったでしょうね♪

なにはともあれハッピーエンドでよかったです。

【月に・・・】は評判の良い映画みたいですね。
機会があれば見てみたいです(^O^)

mia☆mia |  2013/06/26 (水) 17:58 No.129


はなまるこより

mia☆miaさん、こんばんは~♪
この映画大好きだったので、mia☆miaさんのレビューを読んで
ワァーイ!と飛びついちゃいました(笑)v-238

久々の映画館だったこともありましたが、もうスクリーンに釘付けでした!
画面の大きさって、感動を押し上げてくれる効果絶大ですよね☆
もうほんと、ウルウルしながら観ていましたi-201

mia☆miaさんのレビューに書かせていただいたコメントのお返事で
終わりのボタンじゃなく、始まりのものだったのですね♪
というmia☆miaさんの言葉、これ本当にその通りだな、素敵だなーと思いましたi-178i-179
『月に囚われた男』オススメです~i-189いつか機会がありましたらゼヒ♪

で、全然話は違うのですが、私はいつも
【ジェイク・ギレンホール】と【ライアン・ゴズリング】の区別がつきません(笑)
ダメダ~e-442

mia☆miaさんへ★ |  2013/06/26 (水) 22:32 [ 編集 ] No.130

コメントを投稿する 記事: 『ミッション:8ミニッツ』 (2011/アメリカ)


  任意 : 後から修正や削除ができます。
  非公開コメントとして投稿する。(管理人にのみ公開)
 

Trackback


この記事にトラックバックする (FC2ブログユーザー限定)

ミッション:8ミニッツ

ミッション:8ミニッツ [DVD](2013/01/23)ジェイク・ギレンホール、ミシェル・モナハン 他商品詳細を見る 【SOURCE CODE】 制作国:アメリカ 制作年:2011年 シカゴで列車爆破事故が起こり、

miaのmovie★DIARY 2013/06/26