お散歩シネマ 映画の世界へ出かけよう!!映画の数だけ、もっと世界は面白くなる! 

『ハンター』 (1980/アメリカ)

   ↑  2011/11/06 (日)  カテゴリー: アクション、パニック
hunter-steve-mcqueen.jpg




【DVD】ハンタースティーブ・マックィーン [PHNE-101313]



●原題:THE HUNTER
●監督:バズ・キューリック
●出演:スティーヴ・マックィーン、イーライ・ウォラック、ベン・ジョンソン、キャスリン・ハロルド、レヴァー・バートン、トレイシー・ウォルター 他
●過去30年間に1万人もの犯罪者を牢に送り込んだ実在の賞金稼ぎ“バウンティング・ハンター”、ラルフ・ソーソンの半生を描くアクション映画。ソーソン本人は、劇中バーテンダー役としてカメオ出演している。




マックィーンの遺作。まだ50歳だったのに・・・

撮影時にはまだ本人も知ることのなかった肺癌による体力の衰えなのか、まるで『パピヨン』で観た時の年老いたメイクのように動きにキレがないマックィーン。それでも、悪ガキのようにトボけてみせる軽妙な演技や美しいブルーアイズ、彼ならではのヘアスタイルは思い出の中の彼と全く変わらない。今や95歳の現役俳優として活躍を続けるイーライ・ウォラックに、家族を持つことの素晴らしい人生について諭されるという嬉しい再共演には胸が熱くなってしまった。・・・あぁ、やっとやっと、この映画を鑑賞できました。

本来ならドライビングテクニックに優れていたラルフ・ソーソンのキャラクターを「運転がメチャメチャ下手」という設定にマックィーンが書き換えたという。後から見ると、それはまるでマックィーンと車が一心同体に年老いて共にヨタヨタしているようだなぁと。最後まで車を相棒にしたマックィーン。


『フレンチ・コネクション』のような泥臭い追走劇にもなりえたであろう雰囲気も垣間見せるものの、サスペンス部分(見せ場?)をチープなスローモーションにしたり、大袈裟なBGMで掻き乱したりする80年代特有の"クサさ"が残念で、果敢にアクションをこなすマックィーンの苦しそうな姿に涙が出そうになる。彼が通りを走って角を曲がるというあるシーンで「カット!」がかかっても戻ってこなかった(壁にもたれて必死に呼吸を整えていた)というエピソードがあるように、彼はこの撮影後に肺癌と診断された。それでもこの映画は、そんな風にしてマックィーンが最後まで生き抜いたのだという証拠なのだと思う。



老眼鏡をかけ、妊娠したガールフレンドと生まれくる子どもに対して躊躇を見せ、ラマーズ法で彼女を応援しながら病院へと車を飛ばす、ちっとも格好のつかないマックィーン。生まれてきた赤ちゃんと、この映画の撮影・公開後に亡くなったマックィーンとのショットは、これまで見たことのないような安らぎに満ちていて不意を衝かれて涙が滲んでしまった。こんな幸せな表情をさらりとフィルムに焼き付けて、永遠に彼は逝ってしまった。

スティーヴ・マックィーンファンなら絶対に見届けるべき作品と言われているのが痛いほどよくわかる、映画の出来栄えとは別にグッと胸に沁みる一作。

ハンター@映画生活




関連記事

■この記事に関連する映画制作国、地域 : アメリカ映画 

FC2共有テーマ : アメリカ映画 (ジャンル : 映画

  2011/11/06 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ | edit

Comment

コメントを投稿する 記事: 『ハンター』 (1980/アメリカ)


  任意 : 後から修正や削除ができます。
  非公開コメントとして投稿する。(管理人にのみ公開)
 

Trackback