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『シャッターアイランド』 (2009/アメリカ) ※ネタバレです!

   ↑  2011/08/30 (火)  カテゴリー: サスペンス、ミステリー


シャッターアイランド スペシャル・コレクターズ・エディション 【BLU-RAY DISC】


●原題:SHUTTER ISLAND
●監督:マーティン・スコセッシ
●出演:レオナルド・ディカプリオ、マーク・ラファロ、ベン・キングズレー、ミシェル・ウィリアムズ、エミリー・モーティマー、マックス・フォン・シドー 他
●精神を病んだ犯罪者だけを収容し、周囲をすべて海に囲まれた「閉ざされた島(シャッターアイランド)」から一人の女性囚人が姿を消した。島全体に漂う不穏な空気、何かを隠した怪し気な職員たち、解けば解くほど深まる謎・・・。事件の捜査に訪れた連邦保安官テディがたどり着く驚愕の事実とは!?



日本でのキャッチコピーは
 精神を病んだ犯罪者だけを収容する島から、一人の女性が消えた―
 この島は、何かがおかしい
 全ての謎が解けるまで、この島を出ることはできない


英語版では
 Someone is missing

原作小説の結末が袋綴じになっていたというほどの【衝撃のラスト!】ということで、日本では上映当時【超日本語吹替版】で登場人物たちの目線や動作を見逃すな!とか、【二度見攻略】で謎にいくつ気がつけるか!?というキャンペーンなどがありましたが・・・ここまで【驚愕の結末!!】を過剰に煽ることもなかったのではないかなぁとも感じました。

確かに『シャッターアイランド』は謎に満ちたミステリアスな映画であり、観ていた物語が奇麗に引っ繰り返される"仕掛け"は巧妙でしたが、私はラストで解き明かされる"真実"よりも主人公がそこへ辿り着くまでの"心の旅"の方がずっと重く感じました。


さて、この先『シャッターアイランド』に関してかなり!の内容・ネタばれを含んでいます。未見の方、これから鑑賞予定の方は映画鑑賞後に読まれることを強くオススメします!
それでもOK!という方は、続きをどうぞ。。。


↓↓ 以下 ねたばれ 注意 ↓↓


↓↓ 以下 ねたばれ 注意 ↓↓





耳障りなほど調律が合っていないかのような不安定な音楽。水が怖い。タバコがない。船上でいきなり相棒に会う。高圧電線を前に見たことがある。ダッハウ強制収容所での記憶がフラッシュバックする・・・・・

映画は冒頭から不自然なまでの緊張感で主人公を描写し続けるため、私はこの辺りで既にディカプリオ演じるテディ・ダニエルズ連邦捜査官の立ち位置が解ってしまい「謎解き」はほとんど終わってしまったのです。特に「Who is 67 ?」のメモのシーンなど「67番目の患者は誰なんだ!?」と真顔で言われても「それは・・・オマエだぁぁぁ」状態です。

一方で、この物語の流れ――アメリカ人が最も憎むと言われている子どもへの殺人(直接的な描写ではありませんが)を物語の動機にもってきていることから、この映画に出演するにあたってのレオナルド・ディカプリオ自身の覚悟もあったはずで、その代償ともいえる行為を彼が決断する(現実=レディスに戻る)ことから派生する悲しみが伝わってくるラストシーンは辛く重いものでした。背負いきれない過去に押し潰されないよう自分を守るために作り出した世界から抜け出るということは、つまり彼自身が現実に直面し、精神がそれに耐え切れないことを意味するわけなのですから・・・

あのラストのセリフに込められたレディスの決意は、哀しいものでした。
現実を見失い、それによって創り出した世界の中で暴力と無意識からくる後悔の念の中で彷徨い続けるか、現実を受け入れた後、手術によって自我のない虚無を生きる人間となるか。後者を選んだレディスの哀しみ、喪失感は誰にも埋められるものではないのでしょう。





この映画は二度観ることによって【主人公目線】【精神病棟側からの目線】を体験することができますが、やはり二回目となるとレディスを取り囲む世界がグルっと違った形に見えてくるんですね。同じシーンがまったく違った意味を表すことになるわけです。

テディ・ダニエルズという連邦捜査官を主人公にしたロールプレイングの世界において、彼と接する人々の緊張感が尋常ではないのが初見の時よりもビシビシ伝わってきました。特にチャック(=シーアン博士)がいちいち可哀想なくらい挙動不審になりかけているところがお見事でした。レディスを心配して見守ってくれていたのですねぇ。また、逆にレディスの話に対して適当に付き合ったり受け流している人々の言動は露骨過ぎるほどで、これは二度目の方が面白かったです。最初に観た時は、謎かけのような言葉だと思ったのに!

そうそう、レディスが劇中着けていた2種類ほどのネクタイが共に"悪趣味なデザイン"でしたが、これは彼がドロレスを本当に愛していたからこそだったのだろうなと思うと、レディスの破綻しかけている精神世界が余計に悲しく映りました。

・・・・そして最後に。
一つだけ個人的にものすごーく気になったこと。

それは「ゴォーンゴォーン」とか「ブォーンブォーン」という重低音の不安定な音楽が流れるたびに「もしかしたらこれは上の層からの合図の音で、今は夢の二層目くらいなのか!?」と、頭が一瞬『インセプション』に飛んでしまうことでした(笑)。・・・正直、両作品ともディカプリオの顔面演技がスゴク似ているというのもあるのですが『シャッターアイランド』にしても『インセプション』にしても、奥様に振り回される役どころが続いたのですねー。




【ポストカード】レオナルド・ディカプリオ

ディカプリオちゃんは(あえてこう呼ばせて頂きます)私と同年代で、リバー・フェニックスが亡くなるのとほぼ同時期に彗星の如く映画界に現れた少年時代からずっと見続けてきた俳優さんです。彼は映画で演じる人物によって煙草の吸い方を変えるのですが、『シャッターアイランド』では1995年作品『バスケットボール・ダイアリーズ』の頃と変わらない煙草を挟む指先(ちょっと特徴的)が映っていて懐かしく思いました。

彼のフィルモグラフィーはどの作品にも色々な思い出があり、私の人生と同列に並んでいるような気もします。眉間に皺を寄せた難しそうな顔で童顔をカバーしているような最近のディカプリオちゃんではありますが、もっと小さな作品でもいいので笑顔の見ることのできる肩の力を抜いた彼の演技をまた観たいなぁと思っています。

・・・で。実はこのブログでディカプリオちゃんの出演作品のレビューを書くのが初めてだとたった今わかり、ひとり愕然としている私でした・・・・がーん

シャッター アイランド@映画生活




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