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ピーター・フォークさん追悼 ~『刑事コロンボ/二枚のドガの絵』 (1971/アメリカ)

   ↑  2011/07/22 (金)  カテゴリー: 海外ドラマ
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※本日は「刑事コロンボ」から「刑事コロンボのテーマ(ヘンリー・マンシーニの『Mystery Movie Theme』)を聴きながらドウゾ!




先月のことになりますが2011年6月23日、人気ドラマ「刑事コロンボ」で愛された俳優ピーター・フォークさんがアメリカのご自宅で亡くなられました。83歳でした。

ピーター・フォークさんといえば言わずと知れたコロンボ警部の姿を思い浮かべるわけですが、私は除夜の音を聞いた年明け一番、深夜の民放で放映されていた「刑事コロンボ」(吹替えではなく字幕版だった気がする)を思い出します。つまり新年があけて、初めて見る番組が「刑事コロンボ」だったわけです。今もやっているのかなぁ・・・

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ピーター・フォーク出演作品で、このブログにレビューを書いているのは2003年の『Rain レイン』と、2007年『NEXT -ネクスト-』ですが、むかし観た作品で印象に残っているのは、『Rain』をプロデュースしたヴィム・ヴェンダース監督の『ベルリン・天使の詩』とカサヴェテス作品の『こわれゆく女』『オープニング・ナイト』、それに1965年のアメリカ映画『グレートレース』と、1976年『名探偵登場』&1978年『名探偵再登場』です。どの作品においても素晴らしい監督や映画作家たちに愛されており、心に残る忘れがたい役柄を残されている人のだなぁと改めて感じました。もう一度、ゆっくり観てみようと思います。

で、私事で恐縮ですが、私の母はコロンボ警部の大ファンだったので、訃報を聞いてからは本当にしょんぼりしていました(フォークがアルツハイマーのため、コロンボを演じたことすら思い出せない状態だったという話だけでも涙ぐんでしまうほどでしたので)。いつも「一緒に観ようよ」と言われていたのに疲れているから、と断っていたことをスゴク悪かったな・・・と反省して、先日NHKで追悼再放送された4本を一緒に観ました。

そこで今日は、そのうちの一本「二枚のドガの絵」をこのブログに残しておこうと思います。




『刑事コロンボ/二枚のドガの絵』 (1971/アメリカ)


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●原題:COLUMBO: SUITABLE FOR FRAMING
●監督:ハイ・アヴァーバック、脚本:ジャクソン・ギリス
●出演:ピーター・フォーク、ロス・マーティン、キム・ハンター、ロザンナ・ホフマン、ドン・アメチー 他
●高額な絵画を手にいれるため、億万長者の叔父を射殺する美術評論家。彼は、共犯の恋人まで手にかけ、全ての罪を自分の叔母になすりつけようとするが、思いがけない指紋の存在によってコロンボに事件を暴かれる・・・!


たとえば「恋におちたコロンボ」の回でのフェイ・ダナウェイや、「忘れられたスター」でのジャネット・リー(娘は『大逆転』のジェイミー・リー・カーティス)といった、いわゆる往年のスターが登場するところが「刑事コロンボ」たる魅力の一つだったりしますが、この回も同様に弁護士役にドン・アメチーが、そして犯人から濡れ衣を着せられる気の弱い叔母役としてキム・ハンターの姿を見ることができます。


アメチーについては、これまた1983年の米国コメディ映画『大逆転』や1985年度のアカデミー賞助演男優賞を受賞した『コクーン』での溌剌とした演技がすぐに思い浮かぶので、お若い頃はこれほど二枚目の俳優さんであったのか!と嬉しく思いながら見ることができました。また、キム・ハンターといえば、テネシー・ウィリアムズ原作の『欲望という名の電車』(1951年/アメリカ)と衝撃の『猿の惑星』シリーズでしょうか。・・・実は先日、ちょうど『欲望という名の列車』をDVDで観たところだったですが、この蒸し暑い日々にこれほど欲望渦巻くジリジリと重苦しい人間ドラマのレビューは書けるものかー!とスッパリ断念していただけに、ここでハンターの名を出すことができてちょっと嬉しいです。可愛らしく年齢を重ねられていた姿に安心しました。


この回の殺人事件は、ドラマ開始の数秒後にいきなり始まってスグに終わってしまいます(先日レビューを書いたヒッチコック作品の『ロープ』並み!)。コロンボシリーズの中でもかなり速い展開と言えるかもしれませんね。事件自体はアッと言う間なので、あとは犯人のアリバイ工作の描写へと移っていきますがその展開のハヤイことハヤイこと!お決まりのヨレヨレのレインコートを着たコロンボが登場してからは、あのトボけた口調で犯人をイライラさせて追い詰めていくのですが、最後のコロンボの表情がまたいいんですね。あらあら困っちゃいましたねぇ!と言うかのようなあののすっ呆けた顔を見ていると、冷徹で傲慢で欲深いアッパークラスの犯人たちを必ず捕まえてくれるコロンボがますます大好きになってしまいます。

「二枚のドガの絵」は、証拠の積み上げに関してはやや弱いこともありちょっと強引な展開とも言えなくはないのですが、ただ個人的には「新・刑事コロンボ」での「大当たりの死」の回と似たところがあってフフフ!と楽しむことができました。人間、誰にでもスキはあるものですねぇ。





新・コロンボシリーズには「かみさんよ、安らかに(原題:Rest in Peace, Mrs. Columbo)」という回がありました。なんと「うちのかみさんがね・・・」が口癖だったコロンボ警部の奥さんのお葬式のシーンから始まり、コロンボに恨みを持つ女性が彼への復讐を果たそうとする執念深いオンナの怖さが光るお話でした。ドラマでは決して姿を見せることのないコロンボの"かみさん"ですが、この回ではコロンボが奥さんに向ける愛情がますます透けて見えるような気がして私は本当に好きでした。「いやぁ、うちのかみさんがね」「かみさん、きっと喜びますよ」・・・こういう温かさが、コロンボの魅力だったのでしょうね。

それでも今日は、そんなコロンボにもお別れを言わなくてはなりません。
「コロンボ警部よ、安らかに!」

・・・でもこんなことを書いていると「実はね、これ、トリックだったんですよ」なんて、コロンボ警部がいつもの飄々とした風貌でヒョッコリ現れそうな気がして・・・泣けてきます。いつまでもその姿は、これまでと変わることなくずっとずっと人々に愛され続けることでしょう。

Rest In Peace, Mr.Columbo!
ピーター・フォークさん、本当におつかれさまでした。
どうぞ安らかに・・・・・・



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  2011/07/22 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ | edit

Comment


ピーター・フォークさんの訃報を聞いたときは、わたしもショックで寂しかったです…。
長年タイトルだけは知っていた「刑事コロンボ」をBS2のおかげでやっと観られて、コロンボファンになってまだ一年足らずという時だったので…。もっと早く出会っていれば!

>あのトボけた口調で犯人をイライラさせて追い詰めていくのですが、最後のコロンボの表情がまたいいんですね。

「二枚のドガの絵」の内容はもう忘れてしまいましたが、コロンボのこういうところはありありと目に浮かびます!
これぞコロンボという感じですよね~。
”かみさん”の話をする様子も、はなまるこさんの仰る通り、深い深い愛情が伝わってきて大好きです♪

>いつまでもその姿は、これまでと変わることなくずっとずっと人々に愛され続けることでしょう。

本当にそうですよね。
彼を愛する人々がいる限り、コロンボ警部は不滅です!

宵乃 |  2014/01/26 (日) 10:53 [ 編集 ] No.231


はなまるこより

宵乃さん、いつもコメントを本当にありがとうございます!!
宵乃さんとコロンボ警部のお話ができて嬉しいですi-237

宵乃さんの仰る通り「コロンボ警部は永遠に不滅」ですよね!
ピーター・フォークさんが亡くなった時は本当に信じられなくて愕然としたものですが
今、NHKで毎週ハイビジョン・ノーカット版も放映してくれているのもあって
また毎回コロンボの活躍を楽しむことが出来て幸せです^^
(母も何度も制覇しているにもかかわらず、毎回観ています笑)
"うちのかみさんがねー"というセリフにいつもプッと笑ってしまいながら
こんな旦那さんがいたら人生幸せだろうなぁ~なんて温かな気持ちにもなってしまいます。
いつの時代にも楽しませてくれるTVドラマがあるということは、
観る側にとっても本当に幸せなことですね♪

宵乃さんへ★ |  2014/01/26 (日) 21:12 [ 編集 ] No.233

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