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『ルルの冒険 ~黄金の魂~』 (2007/デンマーク、スウェーデン、ドイツ)

   ↑  2013/03/22 (金)  カテゴリー: アクション、パニック
 
●原題:De fortabte sjæles ø /英題:ISLAND OF LOST SOULS
●監督:ニコライ・アーセル
●出演:サラ・レンジベック・ガーマン、ルーカス・マンク・ビリング、ラッセ・ボルグ、ニコライ・コペルニクス、アンダース・W・ベアテルセン、ラールス・ミケルセン 他
●ルルと弟のシルベスタはとあるデンマークの田舎町に引っ越してきた。ある夜、100年以上前に死んだヘルマンの魂がこの町に現れ、突然シルベスタの体に入り込んだのだった。シルベスタが幽霊と話しているところを目撃したルルは、近所の少年オリバーとともに別人となったシルベスタを問い詰めたところ、モンク島に潜む悪魔の使者"ネクロマンサー"が復活して死者の魂を呼び出しているという。ルルは町の超常現象研究家リチャードらの力を借り、弟を救う冒険へと出発するが・・・。




これどう見ても、日本版のジャケットデザイン&タイトルがハリウッド映画『ライラの冒険 ~黄金の羅針盤~』の明らかなパクリでして、なんだかオカシイなぁ??と思っていたら、この原因、配給元のギャガ(販売当時は"G-CORE")のスタッフブログを見てわかりました。ビデオストレート業界では、この手の作品は“本物に似せる”というのが鉄則なんだそうで。"オトナの遊び心"というものらしいですのですが、思いっきり"内輪ウケ"です。

しかも、『ライラの冒険 ~黄金の羅針盤~』とこの『ルルの冒険 ~黄金の魂~』、そしてこれまた全く無関係なドイツ映画『マナツの冒険 ~黄金の石盤~』というタイトルを(勝手に邦題にして)3つ揃えて同時にレンタル開始!としたのだそう。

ライラの冒険~黄金の羅針盤~【GAGA】 ルルの冒険~黄金の魂~【GAGA】 マナツの冒険 ~黄金の石盤~【GAGA】
こういう売り出し方って、無関係な映画どうしに思わせ振りなイメージを植え付けてしまって、でも実際見たら「全然違うじゃん!!」というガッカリ感を覚えてしまうわけで。"勘違いレンタル"にしか頼れないなんて、これじゃあせっかく良く出来た元の映画の形をぶち壊しにしているとしか思えないんだけどなぁ。本国の制作スタッフやキャストに失礼だと思うんですよね。ま、私なんかがこんなところでプンスカ怒っていても仕方ないんですけどね・・・・・




だって、なかなか良かったんですよ!この映画。

北欧製のアドベンチャー・ファンタジー。孤島に捉えられた魂たちを解放するというメインストーリーに加え、何百年も密かに戦い続ける悪魔の使者ネクロマンサーと悪魔祓い結社の因縁や、両親の離婚で心を閉ざした思春期の少女の悩みなどがVFXたっぷりに綴られ、見応えあるキッズ・ムービーに仕上がっている。一方、僧侶とネクロマンサーに殺された恋人とのエピソードや全体に漂うシリアスなムードなど、大人が見ても楽しめる要素も充実。
■番組紹介/解説「ルルの冒険~黄金の魂~」【wowowオンライン】

なんと映画の35分に相当する630もの特殊効果ショットの合計は、あの『ジュラシックパーク』よりも多く北欧映画史の中で最大の特撮映画なんですよ!(De fortabte sjæles ø (2007)Trivia【IMDb】より) これらVFXの美しさはかなりナチュラルで、悪者の案山子がビョォォォン!!と飛び掛かってくるシーンとか、私、大好きでした。 しかも監督は、あのスウェーデン映画『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』の脚本を担当したニコライ・アーセル。うーん、お子様映画なのに家族のドラマが妙にシリアスで暗いのはそのせいか!(笑)



それにね、登場時間は僅かしかないのですが、日本で公開される数少ないデンマーク映画ではよく見かけるアンダース・W・ベアテルセン(『幸せになるためのイタリア語講座』の牧師様、『ミフネ』のダメ主人公)など、ベテラン俳優が出ているところなんかも渋いです。安心して観ていられます。

オーケストラの壮大な音楽に身を委ねて、ハリー・ポッターやナルニア国物語が好きな人であればなお、子どもでなくても十分楽しめる映画だと思います。


ま、惜しむべくは、主役の女の子の演技がやや残念気味で緊張感に欠ける点かな。かなりの美少女なのに勿体ないな~。感情を押し殺し気味の思春期の女の子の役なのでまぁなんとかもった方かと思いますが、その代わり、ヘルマンの魂が入り込んだ時の弟くんの"大人演技"がなかなかで、これには感心してしまいました。ちょっとオスメント君入っていますが、弟君くん芸達者だぞ!

「対悪魔戦闘ロッジを復活させるわ!」というラストもカッコいいじゃないですか~!続編できたら私は絶対観ます。ほんと、なかなか良かったですよ、この映画。"バッタもの扱い"にされたのが本当に残念


※因みに・・・
映画の最後に出てくる小型飛行機の側面に書かれた"OY - 1138" という文字。
OYというのはデンマークの航空機に使われる"国籍記号"なんですが、"1138"はジョージ・ルーカス監督の1971年の映画 『THX-1138』へのオマージュなんだそうです(De fortabte sjæles ø (2007)Trivia【IMDb】より)。"映画愛"ですね!




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