お散歩シネマ 映画の世界へ出かけよう!!映画の数だけ、もっと世界は面白くなる! 

『スタンド・バイ・ミー』 (1986/アメリカ)

   ↑  2013/08/09 (金)  カテゴリー: ロマンス、ドラマ



スタンド・バイ・ミー【Blu-ray】 [ ウィル・ウィートン ]



●原題:STAND BY ME
●監督:ロブ・ライナー
●出演:ウィル・ウィートン、リヴァー・フェニックス、コリー・フェルドマン、ジェリー・オコンネル、キーファー・サザーランド、リチャード・ドレイファス、ジョン・キューザック 他
●作家ゴードン・ラチャンスはある日、『弁護士クリストファー・チェンパーズ刺殺される』という新聞記事に目をとめ、遠い過去の日を思い起こす。ゴーディ、クリス、テディ、バーンの4人は、性格も個性も異なっていたがウマが合い、いつも一緒に遊んでいた。木の上に組み立てた秘密小屋の中に集まっては、タバコを喫ったり、トランプをしたり、少年期特有の連帯感で堅く結ばれていた。ある日バーンは、兄たちの会話を盗み聞きしてしまう。ここ数日行方不明になっている少年が、30キロ先の森の奥で列車にはねられ、野ざらしになっている場所を知ったバーンは、仲の良いゴーディたちに話す。『死体を見つければ英雄になれる』と考えた4人は、線路づたいを歩いて死体探しの旅に出かける。




初めて観たのは中学生時代の夏休み。その頃、ちょっとオトナぶって読んでいた雑誌「Olive」ではリヴァー・フェニックスがよく取り上げられていて、「映画」が少し気になりだしていた私にとっては、その「オススメから観なくては!!」と思ったから。



当時の私は、この映画の舞台であるオレゴン州がどこにあるのかも、この時代のアメリカがいつのことなのかも知らず、"有名"と言われていたリバー・フェニックスの役が「ゴーディなのか?クリス・チェンバースの方なのか?」も分かっておらず、もちろんエースのキーファー・サザーランドだって優しいお兄ちゃんのジョン・キューザックのことだって全く知らなかった。"名作ですから"という理由だけでレンタルビデオ屋さんで借りてはきたものの、この映画が世の中で絶賛されている本当の理由は14歳くらいの私には実感できなかった。だって当たり前ですよね、"あの頃"の真っ只中に私はいたのだから。

そして今、悔しいけれどハッキリとわかるのは、私には"少年の時代"なんて永遠にやってこないんだ、ということ。ずっとずっと心の片隅にあって、何度も何度も繰り返し観てきた映画で、もしかしたら私の映画史と共に歩んできた作品なんじゃないか?と改めて感じ入るほど大切にしてきた映画だけれど・・・あぁだけどやっぱり、私は永遠に『スタンド・バイ・ミー』の世界には入れないんだ。男の子たちよりもずっとマセていた"女の子時代"からは、永遠に触れられない憧れの世界なのかもしれない。




パイ食べ競争に、列車から逃げるシーン、クリスが泣きだしてしまうシーン。沼地で体中に張り付くヒルが気持ち悪かったこと、死体の青白い顔が不気味だったこと、ゴーディの両親が冷たくて彼が可哀想だと思ったこと。そしてエースの持つナイフにも怯まず立ち向かっていったクリスの強い心が、彼の最期へと繋がったのかもしれないという切なさも。印象的な場面やセリフ、名シーンは私の心に多く刻まれている。まるで自分の思い出のように。観るたびに泣きそうになるこの気持ちは、どこから溢れてくるのだろう。




"Although I hadn't seen him in more than ten years, I know I'll miss him forever. I never had any friends later on like the ones I had when I was twelve. Jesus, does anyone?"
彼(クリス・チェンバース)とはもう10年以上会っていなかったが、私は彼を忘れることはないだろう。友情は永遠のものだ。私は、あの12歳の時に持った友人に勝る友人を、その後二度と持ったことはない。誰でもそうなのではないだろうか?

大人になったゴーディ(リチャード・ドレイファス)が、"あの頃"を振り返って書いた物語のしめくくり。私は少年だったことはないけれど、でも大切な友人を持つ、持ったことのある気持ちはよくわかる。そして、子ども時代を終えて大人になってしまった、あの頃を思い出す気持ちも。映画というものをちょっと背伸びしたい気持ちで一生懸命追掛けていた中高生時代、リバー・フェニックスはいつもシネマの世界の中心にいたのに、私が大人になったある秋の日に、彼はこの世からいなくなってしまった。

リアルタイムでほぼ同年代の彼らと一緒に年を重ねてきたけれど、そこにリヴァーの姿が見えないことがとても寂しい。『スタンド・バイ・ミー』を観る時にいつも泣きたくなるようなこの気持ちは、彼の死をこの映画の中に重ねてしまうからなのかもしれない。夏になると、この映画のことがとても懐かしくなるのです。



関連記事

■この記事に関連する映画制作国、地域 : アメリカ映画 

FC2共有テーマ : 個人的な映画の感想 (ジャンル : 映画

  2013/08/09 | Comment (10) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ | edit

Comment


どもども。
そうかぁ、女子には決して理解できない、と言えば失礼かも知れないが、体験として、実感としては理解できないかも知れないね。
私はこの映画を20代後半で観たけど、夏休みに冒険の旅に出かける、と言う感覚が蘇えったのを思い出した。
それは、決して死体を探す冒険なんて途方もない事じゃなくて、あの、夏の日の風景が、あの頃の記憶を呼び起こすんだ。
カブトムシやホタルを取りに行った記憶、川へ友人たちと釣りに行ったり泳ぎに行ったり、山に防空壕跡を発見して中に入り、出られなくなったり…。
この映画はそんな些細な、でも、とても大切な少年の日々を蘇らせてくれる映画。
大人の事情で、遠い場所へと引っ越した僕は、昔の友人の記憶は、この映画に登場する人物の歳ぐらいの顔しか思い出せない…。
この映画を見ると、いつも切なくなるけど、色んな出来事を含めて、自分と言う人間が出来上がっちゃったんだな。
何も無いより、色々あった方が、人は強くなるんだろうし、人生も豊かになるんだよ、きっと。
リバー・フェニックスは、当時この映画のヒットで大スターになったけど、本当に残念だった。
彼は死を目前にして、きっとこの映画の事を思い出したと、今でもそう思っています。
昔、やんちゃ少年、今はオッサンのコメントでした!

ロッカリア |  2013/08/10 (土) 00:00 No.145


はなまるこより

かつてヤンチャ少年だったロッカリアさん、コメントありがとうございました!

>そうかぁ、女子には決して理解できない、と言えば失礼かも知れないが、体験として、実感としては理解できないかも知れないね。
そうなんです、本当に。この『スタンド・バイ・ミー』のという映画世界は、
この映画がどれほど大好きであっても、やはり手の届かないところにあるんです。
男の子と一緒に遊んだことがあっても、それはやっぱり"男の子たち"の世界じゃないんですよね。
ロッカリアさんが実体験から実感を持ってこの映画を観られる気持ち・・・とっても羨ましいです!

>リバー・フェニックスは、当時この映画のヒットで大スターになったけど、本当に残念だった。
本当にそうですね・・・(泣)彼の突然の訃報は、あの頃の私にとって本当に衝撃でした。
大好きだった映画の俳優さんが亡くなる、ということも初めての経験でしたし
それがドラッグ絡みだったことも、若い私には大変ショッキングな事件でもありました。
彼の生まれながらに持つ繊細さが、まだ少年だったこの映画にもよく表れていますよね。
大作の『インディ・ジョーンズ』のような作品にも顔を出すサービス精神もありましたから
もっともっと彼の演技を見ていきたかったです。

あぁ~、でもこの映画のおかげでロッカリアさんの少年時代とそれにまつわるお話を
聞くことができてよかったですi-237また沢山おはなしを聞かせてくださいね!
ありがとうございました。

ロッカリアさんへ★ |  2013/08/10 (土) 23:12 [ 編集 ] No.146


こんばんは

夏になると、観たくなりますよね~
「スタンドバイミー」

少し男達の少年時代の季節を、少し美化しすぎていて、
正直、多少の嫌悪感も感じたりもするのですが、それでも
やっぱり、ノスタルジックな気分にさせてくれて、嫌いに
なれない好きな映画です。

たしか原作のキングの小説版だと、不良中年になった、
キーファーサザーランドの現在のエースも少しだけ登場
する描写があって、ああ、やっぱりエース駄目だなと、、
さらに泣けた記憶も、、(うる覚えですが)

タマジロー |  2013/08/13 (火) 22:10 No.148


はなまるこより

タマジローさん、おはようございますi-1
コメントありがとうございました~i-179

わー、この映画、男性のかたからの感想ってやっぱり興味深いです。
タマジローさんの"嫌悪感"という言葉にちょっとウフフとなってしまいました(笑)
そうですか、ちょっと美化しすぎなんですかねi-229
でもその感覚すごく分かる気がします!私も少女もののドラマや映画なんかを見たりすると
ヘンに美化しすぎでゾワっとくること多いです(笑)そんな感じでしょうか!?
こんなに有名な映画ですが、原作は未読でした。エースが気になります!!!
読んでみます!

毎日アツイ日が続きますが、タマジローさん一家もどうぞ熱中症にはお気を付け下さいねi-6
ジャックくんも、少しでも涼しくいられるといいですねーi-201

タマジローさんへ★ |  2013/08/14 (水) 09:02 [ 編集 ] No.150


こんにちは

>ヘンに美化しすぎでゾワっとくること多いです(笑)そんな感じでしょうか!?


ゾワっと、そんな感じですね(笑)
あと勝手な印象だと、監督はロブライナーなんですが、
なんか、女性が思い描いた、少年達の夏的な感じも受ける作品でした。

暑いですね~、
ジャックも暑くて今となりで、コロコロしています。



タマジロー |  2013/08/16 (金) 16:23 No.153


はなまるこより

>あと勝手な印象だと、監督はロブライナーなんですが、
>なんか、女性が思い描いた、少年達の夏的な感じも受ける作品でした。

あーなるほど。
そういえば、ロブ・ライナー監督って"女性的な視点"を持つ、というか
女性ウケの良い人気のある映画をいっぱい撮っている気がします。
85年の『シュア・シング 』でのジョン・キューザックとか
89年の言わずと知れた『恋人たちの予感』に、同じくメグ・ライアンの『めぐり逢えたら』、
それに90年の『ミザリー』などなど。
あ、トム・クルーズの『ア・フュー・グッドメン』なんかすごく好きでしたi-179
きっと、アタル映画を作るのが上手い監督さんなんですね。

ジャック君のコロコロ姿、いつも和みます~
もともとはどちらかと言うと犬派だった私ですが
ジャックくんの影響で最近がグッとネコ寄りになってしまいましたよーi-178
ペットショップに行くとネコまっしぐら!になっている私です♪

タマジローさんへ★ |  2013/08/16 (金) 21:15 [ 編集 ] No.154


はなまるこさんのこの記事を読んで、再見しようと思ってたのをやっと再見しました。
わたしはちょうど彼らと同じ年に初見だったんですよ。
視聴覚室の小さいTV画面で観たんですが、あまりよくわかってないながらも感動して涙したのを覚えてます。
それからずっと再見できなかったのは、すきすぎてイメージ壊れたらどうしようと思ってたからなんですが、思い切って再見してよかったですよ~。
年を重ねてから観る方がいいですね!

>私には"少年の時代"なんて永遠にやってこない

わたしも少年時代はわからないですけど、もし男の子であの時代あの場所にいたら、きっと彼らと一緒に冒険しただろうなぁと思います。
いろんな人の心に訴えかけるもののある作品ですよね~。

宵乃 |  2014/05/28 (水) 14:31 [ 編集 ] No.294


はなまるこより

宵乃さん、おはようございます!
返信が遅れてしまってごめんなさいi-201

宵乃さん、視聴覚室以来のスタンド・バイ・ミー、遂に再見されたんですね!
これは宵乃さんのイラストを見に行かなくてはっi-237

>それからずっと再見できなかったのは、すきすぎてイメージ壊れたらどうしようと思ってたからなんですが、思い切って再見してよかったですよ~。
わかります、分かり過ぎるくらい、わかります!
特に沢山の映画経験を経てきた後だと、余計に(当時純粋に観たであろう)イメージが
壊れてしまいそうな心配がありますよね。
でも、こうやって「観てヨカッタ!」と思える大収穫もあったりして・・・
この映画を再見された宵乃さんのように、年月を重ねてから改めて観ることで
新しい思いが湧き上がってくる、そんな経験も良いものですねぇ。

>わたしも少年時代はわからないですけど、もし男の子であの時代あの場所にいたら、きっと彼らと一緒に冒険しただろうなぁと思います。
>いろんな人の心に訴えかけるもののある作品ですよね~。

本当にそうですね。色々な世代、性別なんかを超えて伝わってくるものが、
この映画にはありますよね。
あの夏の終わりの冒険の空気・・・一緒に冒険していたらと思うと本当に憧れてしまいます。
過去記事を覚えていただいた上、コメントまで残していただき、本当にありがとうございました☆

宵乃さんへ★ |  2014/05/30 (金) 08:46 [ 編集 ] No.295


やっとイラスト追加できました!!
お待たせしまってスミマセン!

宵乃 |  2014/06/12 (木) 16:27 [ 編集 ] No.296


はなまるこより

宵乃さん、ご連絡ありがとうございました~☆

・・・ちょ、ちょっとですね、宵乃さんのイラスト!震えが来ましたっv-363
この映画1本と同じくらいの気持ちがブワーっと・・・・i-201
映画のレビューを書くより、宵乃さんのイラスト一枚が色々なことを語っているようで
本当に本当に感動してしまいましたi-189
宵乃さん、膨大な時間をかけられたということで・・・本当にお疲れ様でした!
・・・・なんだかちょっと、今も涙目。。。。。

宵乃さんへ★ |  2014/06/16 (月) 20:42 [ 編集 ] No.297

コメントを投稿する 記事: 『スタンド・バイ・ミー』 (1986/アメリカ)


  任意 : 後から修正や削除ができます。
  非公開コメントとして投稿する。(管理人にのみ公開)
 

Trackback