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『オーメン』 (1976/アメリカ)

   ↑  2012/08/17 (金)  カテゴリー: サスペンス、ミステリー



オーメン【Blu-ray】 [ グレゴリー・ペック ]


●原題:THE OMEN
●監督:リチャード・ドナー
●出演:グレゴリー・ペック、リー・レミック、デヴィッド・ワーナー、ハーヴェイ・スティーヴンス、ビリー・ホワイトロー、ホリー・パランス、レオ・マッカーン 他
●ダミアンは、同じ日に赤ん坊を亡くしたアメリカ外交官のロバート夫妻のもとに引き取られる。英国に居を移したロバート氏とその妻のキャサリンは、ダミアンに惜しみない愛情を注ぎ育てるが、ダミアンが5歳になった日、乳母が謎の死を遂げる。翌日、ロバートのもとにブレナンと名乗る神父が現れ、ダミアンは悪魔の子なので悪魔祓いをするように勧めるが、ロバートは取り合わず・・・。



これまで地上波で何度か観たことはあったものの、先日IMAGICA BSで放映されていたので生まれて初めて落ち着いて『オーメン』を鑑賞してみました!

「人類を滅ぼすためこの世に送られてきた“悪魔の子”ダミアン」と言われても、キリスト教徒でもない私は聖書に何ら影響されていない人生なので、アンチキリストのイメージを「恐ろしいわ!!!」なんて思えるはずもなく、よってこの類の映画での本質的な恐怖感というものは味わえていないのだと思います(『エクソシスト』とか『ローズマリーの赤ちゃん』など)。考え方によっては「無神論者こそ悪魔の手先」とも言われますしね。あれ、じゃあこんな私こそが悪魔なのか(笑)!? とはいえこの作品は、恐ろしげな描写は多々あるものの、個人的には「ホラー映画」というよりもとても良質な「サスペンス映画」のように思っています。


まず何と言っても『オーメン』といえば、ジェリー・ゴールドスミスによる音楽の効果が絶大。映画ファンでなくとも誰もが一度は耳にしたことがあるのでは?と思われるテーマ曲「Ave Satani(悪魔を称えよ)」が混声合唱で力強く繰り返されるが流れるシーンなど、もう鳥肌が立つほどの恐怖感に煽られます。低予算で制作されたこの映画を、よりショッキングなものにした最大の功労者ではないでしょうか。



それから今回観直して改めて感じたのは、実は「1」ではダミアンはまだほんの子どもだったのでこの作品の"恐怖"となる対象は、大人たちによるものだったのだなぁということ。愛おしい我が子に何か異質なものを感じて、少しずつ精神に異常をきたしていく母親の恐怖が張り付いたその表情。何か恐ろしい気配がひたひたと近づいてくるような風や景色。そしてやや年老いて精彩を欠いたグレゴリー・ペックの、憔悴して疲れ切った脆さ。

そう、何かに取り憑かれたように精神的に追い込まれた人間の姿をどう見るのかによって、この映画の恐怖度も変わってくるのだと思います。我が子(とは言えませんが)に手をかけようとする親の姿ほど恐ろしいものはありません。

ダミアンは『オーメン』ではほとんど台詞がありません。なので最も印象的だったのは、笑顔の首つりシーンでも串刺しシーンでも首チョンパシーンでもなく「パパ、やめて」の一言。これ、コワすぎでしょう・・・・・。もちろんラストシーンのあの微笑みも!!『オーメン』の撮影秘話でよく言われるものですが、あの笑顔はドナー監督が「笑ってはダメだよ」と言ったところ、子どもらしくつい笑ってしまったいたずらっぽい表情を捉えたもの。ナチュラルな子どもの笑顔があんなに恐ろしいものになるなんて・・・映画ってコワイですねぇ。




ついでですが、このダミアンくん、ちょっとだけ可愛いシーンもあります。三輪車キコキコの有名シーンですが、ママにどーん!とぶつかるカット。ぶつかった瞬間、この年齢相応に目をギュッとつぶって可愛らしく三輪車からおっとっと・・・ヨロ!っとなるシーンも。悪魔の子ダミアンくんも、一瞬の隙くらいはあるものです(笑)。



因みにこの『オーメン』にもオマージュを捧げた『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』でも、乳母ミセス・ベイロックを演じたビリー・ホワイトローの勇姿(?)を観ることが出来て万歳でした覚えが。

血がドバドバ出るわけでもないのですが、猛暑のこの夏に冷た~い雰囲気をじっくり味わうにはもってこいの作品だと思います。あれ、納涼映画になってしまった・・・(笑)

オーメン@映画生活



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  2012/08/17 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ | edit

Comment


こんにちは!

うっわ~オーメン懐かしいです(笑)
何度も見ているはずなのに、印象的なシーン
以外ほとんど覚えていませんが、昔は良く
土・日曜日の昼の映画で放送していました。

そして、このシリーズはダミアンが成長
して、世界の終りがどうなるか、ワクワク
していたのですが、成長したダミアンが、なんだか
志垣太郎みたいになっていたのしか記憶がないです。

あと全然関係ないのですが、
デイズオブサンダーのポスターのトムクルーズも
志垣太郎に似てるな~と思ったものです。



タマ |  2012/08/19 (日) 08:34 No.25


はなまるこより

タマさん、こんばんは~♪

サム・ニール、太郎ちゃんですか(笑)!!!
太郎ちゃんは確かに濃~いお顔立ちですが、
あんなキャラでもすごーく二枚目ですよね☆私好きです(笑)
このコメント読んだ時に、一瞬どちらの顔か分からなくなって大笑いしましたi-179

そうなんですよ~
私も『オーメン』シリーズはテレビ放映ばっかりでしか観たことがなくて
CMなしで観たのは初めてでした(笑)i-201
昔は「エクソシスト」シリーズとか、よく深夜TVで見かけた気がします。
今はどうなんでしょう・・・・
「2」でのエレベーターのドーォーン!!とか、
今観るとちょっと『ファイナル・デスティネーション』ぽいですね(笑)

タマさんへ★ |  2012/08/19 (日) 22:45 [ 編集 ] No.26


リメイクと続編を先に観てしまって

なんだかダークファンタジー映画を観るつもりで観てしまったら、ぜんぜん楽しめなかった覚えがあります(苦笑)
そうなんですよね~、サスペンスとして見れば、わが子がわからない不安や、母親が追い詰められる過程、終盤の父親の苦悩も伝わってきて楽しめたんですよね…。
キリスト教も身近じゃないから、わんこも可愛くて、どうしてあんなに怖がるのかわからなかったり。

>ラストシーンの微笑み
>子どもらしくつい笑ってしまったいたずらっぽい表情を捉えたもの。

そうだったんですか!
本来可愛いはずのものが、あんなに不気味に思えてしまうなんて…。狙った訳でもないというのがすごいです。映画の神様が微笑んだんですね~。
観る順番さえ間違えなければ、楽しめただろうと思うと残念です!!

宵乃 |  2013/10/16 (水) 07:43 [ 編集 ] No.185


はなまるこより

宵乃さん、おはようございます♪コメントありがとうございました。

【ダークファンタジー】ですか!
・・・た、確かにその期待には・・・そえなかったかもしれませんねi-229
サタンものの映画の古典!みたいに言われていますが
やっぱりアンチ・キリストの立場というものが本当に実感できるわけでもなく
禁忌の気持ちからくる感情も完全理解できるわけではないので、
>キリスト教も身近じゃないから、わんこも可愛くて、どうしてあんなに怖がるのかわからなかったり。
なんですよねぇー。
公開当時、米国ではかなりショッキングでセンセーショナルに扱われたそうですが
それと同じような感情を抱くのは、今の時代で異文化である私たちにはやっぱり難しいですね。

ただ、あのラストシーンのダミアンの笑顔、
>本来可愛いはずのものが、あんなに不気味に思えてしまうなんて…。狙った訳でもないというのがすごいです。映画の神様が微笑んだんですね~。
本当にそうですね!思わせ振りでゾクっとくる表情でしたが、
ただのいたずらっ子的表情だったとは(笑)!
こういうのって、ほんとすごい技だな~って感心してしまいますよね♪

宵乃さんへ★ |  2013/10/17 (木) 09:03 [ 編集 ] No.186

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