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『ゴーン・ベイビー・ゴーン』 (2007/アメリカ)

   ↑  2014/08/23 (土)  カテゴリー: シリアス、社会派




ゴーン・ベイビー・ゴーン 【Blu-ray】


●原題:GONE BABY GONE
●監督:ベン・アフレック
●出演:ケイシー・アフレック、ミシェル・モナハン、モーガン・フリーマン、エド・ハリス、ジョン・アシュトン、エイミー・ライアン、エイミー・マディガン、タイタス・ウェリヴァー、マイケル・ケネス・ウィリアムズ、エディ・ガテギ、マーク・マーゴリス 他
●「ミスティック・リバー」の原作者としても知られるデニス・レヘインの傑作ハードボイルド『愛しき者はすべて去りゆく』を、これが監督デビューとなるベン・アフレックが映画化した社会派ミステリー・サスペンス。パトリックとアンジーは、ボストンで私立探偵として働く幼なじみのカップル。ある日、4歳の少女アマンダが誘拐される事件が発生し、その3日後、警察の捜査に限界を感じたアマンダの叔母夫婦が、街の裏側に精通するパトリックたちのもとに捜索依頼に現われる。誘拐事件では自分たちの出る幕はないと、あまり気の進まないままアマンダの行方を調べ始めるパトリックとアンジーだったが・・・。




色々な意味で、鑑賞中も鑑賞後も揺さぶられる作品でした。
実は昨年、一度だけ観たのだけれど、どうしてもそうしても自分の中で感想がまとまらず、再見してみてもう一度自分の気持ちを確認してみたかった映画だったのです。でもね、真夏の暑さでバテバテになったコンディションで観たら、予想以上に疲れがどっと出てしまった・・・・

とりあえず【ベン・アフレック】という人は、俳優の時にはぬぼーっとした顔で正直「イマイチ!」な印象を勝手に抱いてきたけれど、監督業では社会派でインパクトの強いテーマを持ってくる、かなり気骨のある(そしてパワーも才能もある)貴重なハリウッドの映画人になったのだなぁと思います。






で、主演は、そんなベン・アフレックの弟ちゃんのケイシー・アフレック。

正直に言ってしまうと、ぶれることなく"正義感"の塊を振りかざし「自分が後悔しないかどうか?」と「神様の教えに背かず許されるかどうか?」に判断基準が置かれるという彼の義侠心にはウンザリしてしまいました。ケイシー本人の顔立ちが幼いのも相まって、ラストはもう「オマエが判断するのかよ・・・・」というドンヨリ気分でいっぱいになってしまった・・・。←これは何度鑑賞しても毎回同じ感想。



この映画を観ていると、何が正しくて何が間違いなのか、正解って本当にあるのだろうか?と、わからなくなってくるのです。



※ご注意だくさい 以下、ややネタバレを含んでいます!!
無抵抗の人間(小児性愛者で最低最悪のヤツだが)を背後から射殺した罪はどうなるのだろう?≪法と正義≫という問題提起を前にして、主人公のそんな私刑がスルーされていいのだろうか?真夏の車内に幼い子どもを放置したり、薬物依存のまま更生をしようともせず、それでも、子どもを産んだだけの人間に幼い子の養育を任せることが本当に正しいことなのだろうか?育児放棄や児童虐待で通報され、親から引き離され、児童福祉局に預けられ・・・・そんな道のりが待っていたとしても。違法な手段ではなく、もっと違った方法でアマンダを救うことはできなかったのかな、と強烈な空しさに襲われます。乱暴な言い方で申し訳ありませんが「おまえが選択したのだから、子どもが無事に成長していけるようおまえが見守る義務があるんだ!!」と強く思ってしまうのです。4歳の少女には自分の人生を選択・決定することなど出来ないのだから、周りの大人たちがそれを果たすべきだと思うのです。



4歳の少女の幸せを本当に守ってくれる人は、一体誰なのか?
正義とは?法とは?こどもの幸せとは?

『ミスティック・リバー』と同じ原作者であることからもわかるように、余計な説明を省き、淡々とした人物描写でストーリーに深みを持たせていくその骨太さや、決してハッピーエンドとはせず観る者に安易に答えを与えようとしないスタンスは【イーストウッド作品】を思い起こさせ、ズッシリとした重みと痛みを残します。

・・・・で、最後に思うのはただ一つ、腹の立つ話だな!ということ。空しさのあまり、ね。



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