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『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』 (2015/アメリカ)

   ↑  2015/08/19 (水)  カテゴリー: アクション、パニック




  
●原題:MISSION: IMPOSSIBLE ROGUE NATION
●監督:クリストファー・マッカリー
●出演:トム・クルーズ、ジェレミー・レナー、サイモン・ペッグ、レベッカ・ファーガソン、ヴィング・レイムス、ショーン・ハリス、アレック・ボールドウィン 他
●イーサン・ハントと彼のチーム“IMF”は、各国の元エリート・スパイたちによって結成され、国際的な陰謀をめぐらす謎の組織“シンジケート”を追っていた。しかしその矢先、IMFはCIA長官によって解散を命じられ、メンバーはバラバラに。その後、単身でシンジケートの実体解明を進めていたイーサンは囚われの身となってしまう。その窮地を救ったのは、なんと敵側のスパイと思われた謎の美女イルサだった・・・。





「僕(注:クリストファー・マッカリー監督)が飛行機の模型を見ながら、トムに “君がこの飛行機の機体の外側にいたらどうなるだろう” と冗談のつもりで言ったら “できるよ”って。」
夏の超話題作『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』のクリストファー・マッカリー監督が語る! トム・クルーズの意外な素顔とは?【Pouch】

「できるよ!」って(笑)。ジャングルジムの一番上まで登れるかって話じゃないんですよ。地上約1520メートル、時速450キロで飛ぶ軍用機エアバスA400Mに安全ロープ一本で張り付くんですよ。で、リテイクは8回も!

しかも、これは後で書きますが、トム・クルーズはアルフレッド・ヒッチコック監督の『北北西に進路を取れ』へのオマージュで、絶対に背広を着て撮りたかった!という拘りもあったそうなんですね。でもロンドンはものすごく寒くて、さらに1000フィート上がる毎に3度下がるという極寒のコンディション。

これほど特別なシーン、普通だったら映画のラストにドカンと持ってきたいじゃないですか。それをマッカリー監督&クルーズは、いきなり映画のオープニングで(しかもほぼ無意味に)惜しげもなく披露しちゃうんですね。「どうせ予告編で使われるに決まってるからね!」というインタビュー記事をどこかで見たような・・・(笑)。


そんな風に自らハードルを上げた上で、その後も怒涛のスタントなしアクションが続々と。
酸素ボンベなしで6分以上も息を止めるという潜水シーンなんか、マッカリー監督の「ノーカットで撮りたい」という希望のため、トムは2ヶ月間ものトレーニングを受けてこのシーンを撮影したんだとか・・・どっちもどっちな気がする二人だ(笑)。ま、冷静に考えると、スパイなんだから酸素吸入できる秘密道具なんかを使ってほしかった気もしますけどね、それじゃ盛り上がりに欠けるか!





そして、数々のアクションシーンの中でも、観ているこちらが遠心力で吹っ飛ばされそうになるほど手に汗握ったのが、カサブランカでのカーチェイスと、コーナーに入るたびに「膝が!膝がぁぁ!!」と叫びたくなったバイクチェースシーン。こ れ は ス ゴ カ ッ タ 。


BMWが敵の追撃を受けながら狭い狭い路地を凄いスピードで駆け抜けたり、ドリフトで急回転したり、挙句の果てにはバックで階段を大ジャンプ。

撮影部隊スレスレに突っ込んでいくという、ハラハラさせられるメイキング映像。




「車の場面では僕(注:トム・クルーズ)が運転し彼が助手席だが、サイモンは僕のことを完全に信頼してくれた。 だから、本当は危険な撮影だったが黙っていることにしたよ。 ドリフトで通路を走り抜けるシーンで、壁をこすりながら進み周りはカメラだらけだ。 階段を下りていくのも合成ではなく実写さ。 正直、何度かかなり危険な瞬間があったが、サイモンの演技にはいつも笑わされたよ 会うたびに笑っていたね」
<不可能を可能にする男>トム・クルーズが語る最新作の魅力【Enter tainment Station】

言ってくれよ(笑)!危険だったら最初に言ってくれよ!って感じですが、一方で助手席に乗っていたサイモン・ペッグのインタビューがまたヨカッタ。

(注:サイモン・ペッグ)とトムと2人きりで、スタントマンが僕らの代わりに演じるなんていうことは一切なかった。演技は必要ないよ。だって、トムがカサブランカの街を猛スピードで走り回って、僕が助手席で叫んでいるっていうだけだから(笑)。
危険だと感じたことはなかったよ。彼は安全性をすごく意識している特別なドライバーだからね。でもね、ウェイド・イーストウッドっていう僕たちのスタント・コーディネーターに言わせると「このアクションをやるスタントマンを連れてきても意味はない、だってトムくらいに出来るやつなんていないからな」だってさ。
"Because it was just me and Tom, I don't recall any stunt people coming in for us. It was just… no acting required. Just Tom Cruise haring around Casablanca and me screaming in the passenger seat. I never felt unsafe. He is an extraordinary driver. He’s very safety conscious. But Wade Eastwood, our stunt coordinator, said there’s no point getting a stunt driver in to do this because I don’t have one as good as Tom."
Interview - Simon Pegg for Rogue Nation on stunts Cruise and Star Trek

あぁもう、サイモン・ペッグは彼が演じた"ベンジー"(忠犬で有名)の健気さ並みに、彼はクルーズのことを信じ切っていたんですね。


まるで小型カメラが付いたヘルメットを被せられた"リアクション芸人"みたいだったペッグの演技(?)でしたが、人間ってスゴイ体験をすると思わず笑ってしまうんだなーと妙に感心させられた一連のシークエンスでした。






ま、でもこの映画。こんな大技ばかりではなくて、かの名サスペンス映画『ユージュアル・サスペクツ』で第68回アカデミー賞脚本賞したマッカリー監督の、謎を追いつつもシンプルで分りやすい構成力や、ふとしたところに古典映画を意識した繊細さなど、ヒッチコック映画を思わせるクラシックな雰囲気も素敵だったと思います。

 
   『北北西に進路を取れ』              『知りすぎていた男』
 
冒頭の軍用機シーンでは『北北西~』でケーリー・グラントが身に着けていたのと同じスーツにこだわったり、或いはバーナード・ハーマンのスコアを意識したり、また『知りすぎていた男』でのコンサートホール(シンバルの音に合わせて首相を狙撃しようとする)のシークエンスをマルっと使ってしまうあたりも、「これはヒッチコックへのオマージュであり、ラブレターであり、パロディなんだ」とマッカリー監督が仰る通り、そのヒッチコック愛が正直に伝わってくるんですね。観ていて思わずニヤニヤしてしまうようなハッタリの効いたケレン味たっぷりのこの映画のトーンと、とても良くマッチしていたんだと思います。

そう、そしてヒッチコックと言えば重要なことがもうひとつ。
一番重要なポジションを占める女優さんを最後の最後まで必死になって探していたクルーズとマッカリー監督は、ついに『汚名』の時のイングリッド・バーグマンのような女優、レベッカ・ファーガソンを見出したんですね。あのクール・ビューティ!

ファーガソンが演じた"イルサ"は、『カサブランカ』でのバーグマンが演じた"イルザ"にちなんで命名されたのだそう。そして実際に、あの重要なアクションシーンはカサブランカで撮影されたんですよね。
Mission: Impossible - Rogue Nation': Exploring Easter Eggs, Set Pieces, Stunts, Homages and Other Odds and Ends


そう考えると、ちょっとロマンチックな気も・・・
この映画「わたしを見つけて」という印象的なセリフが何度か繰り返し出てくるんです。究極の状況下で出会った二人は再会しては別れ、また出会っては離れ・・・"You know where to find me."と言って消えてしまうイルサ。

実はこのバーグマン云々の話は映画を観終わった後に知ったことだったのですが、なぜか映画を観ている間、私は『カサブランカ』でバーグマンがボガートをじっと見つめる瞳を思い出していたんです。"カサブランカ"という地名がよっぽど印象に残ったからかもしれませんが。でも、このインタビュー記事を読んだ時にちょっと不思議だなぁと思いました。




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『M:I』作品ってそれぞれが異なる監督でそれぞれに味があって、すっかり人気シリーズになりましたね。せっかくここまで書いたので、歴代のアクションシーンのムチャっぷりも勢いに任せて書き残しておこうと思います。


1996年 『ミッション:インポッシブル』 (監督:ブライアン・デ・パルマ)

香田晋風ヘアカットでの宙吊りアクションは、今やこのシリーズを代表する名シーンに。それと実際に高速で走る列車の屋根にトム本人がしがみついて撮影したという秘話も、今なら大いに納得。それにしてもエマニュエル・ベアールにジャン・レノ、クリスティン・スコット・トーマスやヴァネッサ・レッドグレーヴ、ジョン・ヴォイトといった豪華すぎる布陣の集結には、改めてこの映画への力の入れようがうかがえます。



2000年 『M:I-2』 (監督:ジョン・ウー)

冒頭のロッククライミング・シーンはセーフティーネットなどを一切使わず、ハーネスだけで挑んだ→でもダイナミックなジャンプで肩を負傷→やっぱりトム・クルーズも人間だった!それから鳩を飛ばすのが大好きなジョン・ウー監督ならではの、高速で突っ込み空中で絡み合うという危険なバイクバイクアクションも、何だかよくわからない演出だったけれど凄かった。関係ないですが、この映画のパンフレットがあまりに大きすぎてバッグに入らず手で持ち帰ったという思い出もあったりします。



2006年 『M:i:III』 (監督:J・J・エイブラムス)

この橋のシーン、TVスポットだとか予告編でよく見たものです。スタントマンが体の60%もの火傷するという大怪我を負い、クルーズは肋骨に数本のヒビが・・・!シュワちゃんの『トゥルーライズ』風の爆撃アクションでしたが、マギーQがオレンジ色のランボルギーニ・ガヤルドを爆破するシーンも驚いたもんだ。悪役のフィリップ・シーモア・ホフマン、気持ち悪いくらい最高でした。本当に残念です。



2011年 『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』 (監督:ブラッド・バード)

『ローグネイション』でも写真で見せつけられていましたけれど「クレムリン爆破」とかありましたねぇ(笑)。見どころとしては、やはりドバイのブルジュ・ハリファをハイテク(?)グローブを使って登っていくスタントでしょう!命綱こそあるものの、側面を走ったり飛んだり滑ったり・・・。高所恐怖症の私にとってメイキング映像は狂気の沙汰としか思えません。



2015年 『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』 (監督:クリストファー・マッカリー)

・・・とりあえず、ヘルメットくらい被ってほしいとお母さんは心配しています。
次回作の監督さんは誰になるか今から楽しみ!



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  2015/08/19 | Comment (4) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ | edit

Comment


こんにちわ

たくさんの映像やインタビューをご紹介くださってありがとうございます!
トムってほんと命知らず。常に新しいことに挑戦するのが好きで、観客を喜ばせることが生きがいなんでしょうね♪

ミッションインポッシブル・シリーズ。約20年で5作。
1作作るのに年数かかるから次が公開されるのが待ち遠しいけれど毎回驚かせて貰えるので楽しみです。

今回もたくさん見せ場アクションがありましたね☆
しょっぱなからコレでいいのか?と。
映画館で見ることが出来てヨカッタ☆
はなまるこさんも久々の映画鑑賞(かな?)よかったですね~^^

mia☆mia |  2015/08/26 (水) 12:05 No.374


はなまるこより

mia☆miaさん、TBも送ってくださってありがとうございました♪

ほーんと、いきなり初めからあのシーンでしたもんね!
トム・クルーズって観客を楽しませること、喜ばせることを第一に考える
サービス精神旺盛な人なんだなぁと嬉しくなりました^^
考えてみたら、私が映画館へ久しぶりに行く時とか、久々に映画鑑賞する時には
いつもトム・クルーズ作品を自然と選んでいるような気がします☆
分りやすくて、元気が出てるからかも!i-1

このシリーズ、もう20年くらい続いているんですね!ビックリi-282
次作はまた5年後くらいでしょうかねぇ。。。
その時もまた映画館で観られるといいなーと思います♪
そう、久々の映画鑑賞でした☆思いっきり楽しめてホントよかったです^^
それにmia☆miaさんと同じ映画を観られたことも~i-175
あ、そうそう。mia☆miaさんのブログで返信して下さった「太もも技」!
どこで披露したらいいか分りませんが、あれを目指していきたいと思います(笑)ホントカイ
なんかmia☆miaさんのコメントを読んで、ブゥ~!!って吹いちゃいました(笑)

早速コメント残していただいて、ありがとうございました♪

mia☆miaさんへ★ |  2015/08/26 (水) 16:40 [ 編集 ] No.375


物凄いお久しぶりです

映画もぜんぜん観れておらず完全にブログ放置のSxSです。
また復活する見通しもなしです。笑

ふとマクさん気になってブログ覗きに来ちゃいました。
miaさんとかも元気にしてるみたいで・・何か嬉しいです。

これ観たい!ほんとに・・・

SxS |  2015/09/29 (火) 05:52 No.380


はなまるこより

S×Sさん!!お元気でしたか~ヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪
朝、コメントを発見して嬉しくなってしまいました☆
mia☆miaさんも相変わらずパワフル&お元気ですよー!

色々忙しいと、映画もブログも出来なくなりますよね~i-201
でも、いずれにしても年末には、絶対S×Sさんの所へご挨拶に行こうと思っていましたので
まだまだこれからも長いお付き合いになりますよーi-179

「M:Iローグ・ネイション」映画館で観てよかったですi-178
S×Sさんも息抜きなんかでお時間が出来た時は、ゼヒまた面白い映画を教えて下さいね。
どうぞどうぞお元気で!
お忙しい中、コメント残していただいて本当にありがとうございました(*´∇`)ノシ 

S×Sさんへ★ |  2015/09/29 (火) 08:10 [ 編集 ] No.381

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ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション

【Mission: Impossible - Rogue Nation】 制作国: アメリカ 制作年:2015年 正体不明の多国籍スパイ集団“シンジケート”をひそかに追っていた IMFエージェントのイーサン・ハント(トム・クルーズ)は、ロンドンで敵 の手中に落ちてしまう。拘束された彼が意識を取り戻すと、目の前に 見知らぬ女性と、3年前に亡くなったはずのエージェントがいた。 ...

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