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『雨に唄えば』 (1952/アメリカ)

   ↑  2012/04/20 (金)  カテゴリー: コメディ
 

雨に唄えば 製作60周年記念リマスター版【Blu-ray】 [ ジーン・ケリー ]




●原題:SINGIN' IN THE RAIN
●監督:ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン
●出演:ジーン・ケリー、デビー・レイノルズ、ドナルド・オコナー、シド・チャリシー、ジーン・ヘイゲン、ミラード・ミッチェル、ダグラス・フォーリー、リタ・モレノ 他
●ハリウッドの人気スター、ドンとリーナは10本以上の作品で共演する名コンビ。世間も彼らの結婚は間近だと噂している。そんなある夜、ドンはコーラスガールのキャシーと知り合い忽ち恋に落ちる。やがてドンとリーナの新作の撮影が始まるが、時代はサイレント映画からトーキーへと転換期を迎える。彼らの作品も途中トーキーに変更。ミュージカル化され、なんとリーナの吹き替えをキャシーが務めることになり・・・。



「映画」というものから「ほ、本物を観てしまった~!!」という大満足の感動や興奮体験ができることは、そうあることではありません。が、昔、この映画を観て大興奮した私。現在、子どもが少しずつ映画を私と一緒に観ることも多くなってきたので「・・・そろそろアレがいけるんじゃないか?」とずっとずっと楽しみにしていました。そう!『雨に唄えば』を遂に出してみたのです。ドキドキでした。



※『雨に唄えば』はローカルパブリックドメイン作品です

主演のジーン・ケリーやドナルド・オコナーらのダンスやパフォーマンスを初めて目にした子どもは、初めは驚きのあまり体が固まっていましたが(笑)、そのうち「うわぁ~!!」「スゴーイ!!」と顔が輝き出し、彼らのパフォーマンスの数々に釘付け状態。そんな様子を一緒に隣で見ていた私はちょっとだけ泣きそうになってしまいました。まさに「That's Entertainment!」が子どもの心に誕生した瞬間でした。


子どもは二枚目ジーン・ケリーよりも、ユーモラスで優しそうなドナルド・オコナーが大好き(私も!)。一番最初にオコナーのナンバー「Make Em Laugh」を観た時は、それはもう大感動で「わははは!!」「あぶなーい!!」「大丈夫!?」と一人画面に向かって一生懸命話しかけていました(笑)。「Moses Supposes」や「GOOD MORNING」といったナンバーもお気に入りで、今では『雨に唄えば』のサントラが一番の宝物。私よりも歌詞やステップを覚えているかもしれません。


そう、子どもと一緒に観るようになって思ったのですが、『雨に唄えば』では、机の上に飛び乗ったり飛び降りたり、階段をステップしながら駆け下りたり、ソファに飛び乗ったり、水たまりをバチャバチャ撥ね回ったり・・・と、普段「やっちゃダメー!!!」と怒られるようなことばかりが繰り広げられているんですね。"こども心"に楽しそう!!というものが目一杯伝わってくるのかもしれません。・・・ただ、楽しんでくれるのは大いに結構なのですが、最近はその暴れっぷりに参っています。ま、紹介したのは私なので親の責任ですね。ハハハ・・・






この映画は、いつ、どんな時に観ても、その楽しさや面白さは変わることがありません。

でも大人になってしまうと・・・・
例えば「"GOOD MORNING"は何十回も撮り直したのに、結局使ったのは最初のテイクだった」とか「雨の中で踊るジーン・ケリーは高熱を出していた」「デビー・レイノルズは、あの小さな青い靴の中ですべての足の指から出血していた」「"Make Em Laugh"は撮影に失敗して撮り直し、おまけにオコナーは倒れてしまった」といったあまりに激しく辛いオトナのエピソードばかりが浮かんできてしまうのが悲しいところです。(※Singin' in the Rain【wikipedia】, Singin' in the Rain,trivia【IMDb】、雨に唄えば 50周年記念版 スペシャル・エディション [DVD]等にも数多くのエピソードがあります)

他にも「デビー・レイノルズが振り返って涙を流すラストのシーンは、玉ねぎで目をこすって涙を出した」「ジーン・ケリーのあまりに厳しさからピアノの下で泣いていたレイノルズは、偶然通りかかったフレッド・アステアに助けられた」なんていう舞台裏を色々知り過ぎてしまった今では、映画の中でオコナーやレイノルズの輝くような笑顔を見るたびに何とも申し訳ないような気さえしてきます。純粋に映画の中に夢中で入っている子どもが、ちょっと羨ましいくらい!こんな素敵な夢が"オトナの世界"で作られていることを知ってしまった時こそが、"子ども時代"の終焉かもしれませんね。。。。





ところで、『雨に唄えば』はキャシー(デビー・レイノルズ)がリナ(ジーン・ヘイゲン)の吹替を担当するという話ですが、実際のところ「Would You?」と「You are My Lucky Star」の歌はベティ・ノイス(Betty Noyes)というノンクレジットの女優さんがレイノルズの歌を吹き替えている、というのは有名なエピソードです(Betty Noyes【Wikipedia】)。

雨に唄えば / 「雨に唄えば」オリジナル・サウンドトラック 【CD】


サウンドトラックでは、これら使用されなかったレイノルズの歌声も収録されており、そういった未発表版やアウトテイク版を耳にすることが出来てちょっと得した気分になれます。レイノルズの歌声はとても真っ直ぐで愛らしいなぁと思うのですが、やはりここはベティ・ノイスのやわらかな歌声の方が採用されたということなのでしょう。無声映画からトーキーへと移り変わる時代の"吹替"に纏わる悲喜こもごもをテーマに据えたミュージカル&コメディ&ロマンス映画ですが、"吹替える"役が"実際には吹替えられている"とは・・・現実は厳しいのですねぇ。恐れ入ります。


ただ、実際に行われた"吹替編集"について調べていた時にちょっとだけあれ?と思う点がありました。

ラストの「Singin' in the rain (in A Flat)」のシーンですが、英語版wikiによると
Also, when Kathy is supposedly dubbing Lina's voice in the live performance of "Singing in the Rain" at the end of the film, Jean Hagen is actually dubbing Reynolds' singing voice.
※wikiによる出典記載:Earl J. Hess and Pratibha A. Dabholkar, Singin' in the Rain: The Making of an American Masterpiece (Lawrence, Kansas: University Press of Kansas, 2009), 147.
 
となっていて、「"リナ"の歌声を吹替えたレイノルズの歌声は実際はジーン・ヘイゲンが吹替えている」(ヤヤコシイ!!)と書かれているんですね。ネット上で探してみても同様の意見が多くありました。が、私、ここはレイノルズ自身が歌っているはずだ!!とずっと思ってきたので、念のためサントラの解説も確認してみました。

Singin' In The Rain(A-Flat) extended version
Performed by Debbie Reynolds

となっているんです。→この場合の"Performed"については「吹替」収録されている場合はPerformed by Betty Noyes (for Debbie Reynolds)ときちんと表記されているので、やっぱり最後の"吹替シーン"はレイノルズ自身の歌声ではないかと思うのです。wikiの出典元の書籍でも確認してみたいところですが・・・私はもうここでギヴアップ!!心の中で「レイノルズが歌っているのよ!!」とこれからも信じ続けることにします(笑)。
Singin' in the Rain: The Making of an American Masterpiece
Earl J. Hess and Pratibha A. Dabholkar, Singin' in the Rain: The Making of an American Masterpiece
(Lawrence, Kansas: University Press of Kansas, 2009)







今週も個人的にアタマが偏りそうなくらいに疲れました。その偏りを戻したくて「何か好きな事に集中しよう!!」と思いながら、私と子どもが大好きな映画について書いてみました。


思えば『チャーリーズ・エンジェル』でも、3人が踊りまくった後にソファーを倒して笑いながら仲良く倒れこむという、音楽畑出身のマックG監督ならではの『雨に唄えば』へのオマージュがありましたが、こんな風に無邪気に映画を楽しめる心の余裕だけは残しておきたいなぁと思います。

想像を絶するような厳しい撮影現場だったにもかかわらず、ヒロインらしからぬガハハ笑いを無邪気に見せて夢のような映画の世界を楽しませてくれたデビー・レイノルズ(この映画撮影と出産が人生で最も厳しかったと言っていた・・・)らの完璧な姿に、今日はなんだか励まされる思いです。本当に、良い映画があれば人生の荒波もドントコイ!だなー



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  2012/04/20 | Comment (3) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ | edit

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 |  2012/04/28 (土) 19:49 No.69


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 |  2012/04/28 (土) 21:59 No.72


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 |  2012/04/29 (日) 15:06 No.73

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