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日本人俳優が活躍した【西部劇】まとめて二本 ~『レッド・サン』『野獣暁に死す』

   ↑  2012/01/08 (日)  カテゴリー: アクション、パニック
昨年は日本も大変な年となってしまい、個人的にも色々と考えさせられた一年でもありました。がんばろう日本!という気持ちも込めて「日本人が出ていたカッコイイ西部劇」を選んで観ました。今日は過去に日本人俳優が出演した【西部劇】の二本です。




『レッド・サン』(1971/フランス、イタリア、スペイン)

 



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●原題:SOLEIL ROUGE / 英題:RED SUN
●監督:テレンス・ヤング
●出演:チャールズ・ブロンソン、三船敏郎、アラン・ドロン、ウルスラ・アンドレス、キャプシーヌ、中村哲 他
●1870年、日米修好のためにアメリカにやってきた日本の使節団。ところが西部を列車で横断中、強盗団に襲われて大統領に贈る宝剣を奪われてしまう。使節団の黒田重兵衛(三船敏郎)は、仲間割れによってゴーシュ(ドロン)に裏切られたリンク(ブロンソン)の道案内で宝剣奪取の旅に出ることに・・・。


パラマウントに対し「三船敏郎主演の侍を主役にした西部劇」の企画を三船プロが持ちかけたのがそもそもの始まりなのだそうだけれど、やはりこれは【世界のミフネ】に捧げた映画と言っても過言ではないでしょう。

イギリス人監督が、日仏米の俳優を主演に、サムライが出てくる西部劇をスペインで撮影した(しかも、初代ボンドガールでスイス人のウルスラ・アンドレスも登場!)という異色の作品。誰も彼もがカッコよすぎる!!

ニヒルでキザで冷徹二枚目のアラン・ドロンはいつも通りだとしても、蚊を追う真似をし、投げ飛ばされ、間抜け呼ばわりされ、それでもミフネと絆を深めていくチャールズ・ブロンソンの男らしい心意気には心底惚れます。惚れますね!

三船敏郎の意向なのでしょう、衣装から殺陣、所作や武士道に関する事項まで(当たり前だけど完璧な日本語も)日本映画のそれと全く違和感がない。どころか、際立って美しく見えるというこの融合の妙。西部劇でサムライがカリスマ的な存在感を放つとは!


この作品、言ってしまえば【キャラクター主導型のアドベンチャー】で公開当時はあまり評判が良くなかったと聞きますが、出演者どうし互いへの深いリスペクトが感じられるこの映画には、映画ファンの"夢"が詰まっているように感じます。西部劇かと思えばサムライ時代劇になってみたり、コマンチ族とサムライの一騎討ちも登場したり!

こんな共演一度でいいから観てみたかった・・・!そんな幸せを何倍にも何十倍にも楽しめてしまう、贅沢で情熱的な西部劇です。







『野獣 暁に死す』(1968/イタリア)




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●原題:OGGI A ME, DOMANI A TE! / 英題:TODAY IT'S ME もしくは Today We Kill, Tomorrow We Die!
●監督:トニーノ・チェルヴィ
●出演:モンゴメリー・フォード、仲代達矢、バッド・スペンサー、ウィリアム・バーガー、ダイアナ・マルティン、ウェイド・プレストン 他
●模範囚として釈放されたビルは、恋人を殺して無実の罪を着せた仇であり幼馴染のフェーゴ(仲代達矢)を追い求めて旅いに出る。残虐非道な強盗団のボスとなったフェーゴたちと対決するために、ビルはショットガンの名手ミルトン、ナイフ使いのモラン、二挺拳銃のフォックス、怪力のオバニアンら名うての男たちを雇い、フェーゴの手下を次々に倒していくのだったが・・・。


黒澤映画と時代劇の大ファンだったチェルヴィ監督たっての希望で、彼の最も好きな『用心棒』と『切腹』に出演していた日本の俳優、仲代達矢を起用して制作されたマカロニ・ウエスタンがこの『野獣 暁に死す』。

【マカロニウエスタン】で日本人が悪役!!しかもラティーノ役!!それなのに、何の違和感もないのが本当にスゴイ。改めて観直してみましたが全く違和感がない・・・・どころか、異常な執念深さや冷酷さ、残忍さを併せ持つ"悪役"を演じた仲代の演技は主演を食ってしまうほどの際立ち方。スゴすぎる!!

つくづく役者は"眼"なのだなと。
仲代達矢の面立ちは日本映画の中では浮いてしまうほどのギラつき方ですが、『野獣 暁に死す』ではこの"くどさ"、仰々しさが不気味なほどの緊張感に。後の萩原健一や松田優作の"狂気演技"を思わせてる、ちょっと遠くを見て悲しそうな目をした瞬間にニヤリと笑ってみせる表情など、ナチュラル演技をする現代の若手俳優にはないアグレッシブさが漲っています。アツすぎます。



今回再見して物凄く感じたのは、ちょっとだけ東洋チックさを漂わせるテーマ曲が復讐物語のわりにメロディアスで軽めな点・・・こんな可愛らしい曲調だったのかと(笑)。

登場人物の描き分けが弱く物語に深みはないけれど、砂塵が舞う乾いた大地が舞台の「西部劇」とは異なり、欧州ロケによる寒々とした牧草地や森の中での決戦が見ものです。

当時売出し中であったダリオ・アルジェントが脚本を担当し、仲代の意見も取り入れて、マチェーテを日本刀のように振りかざす独特のスタイルが出来たのだそう(マカロニ・ウェスタン50周年/ディ・モールト映画祭2010【公式サイト】より)。正直、中身はあってないようなものなのだけれど(笑)、日本では仲代を、イタリアではナポリの名優バッド・スペンサーを全面に押した宣伝をしていて、結果、今でも【マカロニウエスタン】ファンにはずっとずっと愛されている作品。好きです!




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  2012/01/08 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ | edit

Comment


おはようございます!

「レッド・サン」も見たことありますよ~。内容は…もうほとんど覚えてませんが(汗)
でも、ミフネにささげた作品というのはわかる気がします。いつも通りカッコいいなぁと思ったので。ブロンソンファンなのに、ブロンソンが出演してたことを忘れてたし!
ただ、字幕作品に字幕のない日本語が混ざってる作品って苦手なんですよね…。集中力が字幕のみ、吹き替えのみの3倍くらい必要になる~。

仲代さんは完全に主役をくってましたね!
邦題の「野獣暁に死す」が妙にしっくりきます。
しかしダリオ・アルジェントが脚本してたんですか~。これも知らなかったのでびっくり。「マチェーテ」にも影響を与えていたりするんでしょうか?
マチェーテを構える姿が、あのギラギラした目と相まって、すごい存在感を発揮してましたね~。

宵乃 |  2016/11/29 (火) 08:05 [ 編集 ] No.453


はなまるこより

おぉ、宵乃さん!こちらにまでお越しいただき、ありがとうございました☆宵乃さんの記事を読んでスグに「そういえば私も観たことあるじゃなーい♪」と嬉しくなりました^^

>ブロンソンファンなのに、ブロンソンが出演してたことを忘れてたし!
あはは!私は逆に全くブロンソンファンではないのですが、この映画では何だかチャーミングな感じで、ミフネさんと絆を深めあっていく姿が可愛らしくも思えて、逆に彼の存在感だけは覚えていました。あら、ブロンソンってステキかも!って(笑)。

>ただ、字幕作品に字幕のない日本語が混ざってる作品って苦手なんですよね…。集中力が字幕のみ、吹き替えのみの3倍くらい必要になる~。
あ、うんうん!わかりますねコレ!なんか、脳の違う所が唐突に動くような感じで「あ、なんで今日本語!?!?」みたいになるんですよ~。"字幕脳"になっていると違和感ありありになっちゃいますね。

>しかしダリオ・アルジェントが脚本してたんですか~。これも知らなかったのでびっくり。「マチェーテ」にも影響を与えていたりするんでしょうか?
ね、ね、そうかもしれませんよね!映画ってジャンルや時代が違うと別物、みたいに私は思い込んでしまっていますが、俳優や監督さんたちは意外なところで影響しあっているのかもしれませんね。いやー、こういうスター俳優どうしの夢の競演って本当にいいものですねー!

って、今日はしみじみ水野晴郎先生にような気分になってしまいました(笑)。宵乃さん、映画についての素敵な時間をありがとうございました~i-189

宵乃さんへ★ |  2016/11/29 (火) 21:43 [ 編集 ] No.454

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