『エブリバディ・フェイマス!』 (2000/ベルギー、フランス、オランダ)

はなまるこ

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エブリバディ・フェイマス! [DVD]


●原題:IEDEREEN BEROEMD! / 英題:Everybody's Famous!
●監督:ドミニク・デリュデレ
●出演:ヨセ・デパウ、エヴァ・ヴァンデルフフト、ウェルナー・デスメット、テクラ・ルーテン 他 
●工場で働くジャンの夢は、一人娘マルヴァの歌手デビュー。周りは全く乗り気ではない中、厭きられつつもせっせと1人曲作りに励んでいた。そんなある日、勤め先の工場が閉鎖され職を失うことに。家族に言えないまま、夢も失いかけたジャンが偶然出会ったのは、人気トップ歌手デビーだった。そこでジャンは、とんでもない計画を思いつく・・・!




この映画、ベルギーの国家事情を少しだけ知っていると、あまりにもムチャクチャなこの設定も理解しやすいかもしれません。

ベルギー国内は大きく分けて、2つの民族 ― フランス語を話す南部のワロン人オランダ語を話す北部のフラマン人に分かれており、民族的・言語的対立を生んだ歴史の影響が未だ根強い国なんです。だから、この映画の中で低所得、しかも工場閉鎖で失職してしまうおとーちゃんが「フラマン語で歌うこと」に固執しているのも、父ちゃん最後のプライドを懸けているから、ということが痛いほど伝わってくるのです。




お父ちゃんは「歌手になりたい!」という可愛い一人娘の夢を叶えてやろうと必死になるあまり、なんと人気絶頂の美人歌手デビーを誘拐して、愛娘の歌手デビューをゴリ押しで取り付けようと"前代未聞の計画"を実行していくのですが・・・迷走・暴走していくこのストーリー展開に「大丈夫なのかー!?」と散々ハラハラさせられるものの、どっこいラスト僅か15分で全てがいきなり片付くという仰天展開には大笑いさせられてしまいました。



フラマン人として。パパの娘として。
物語の終盤、誇り高く毅然と歌いあげる娘のマルヴァちゃんの堂々たる姿を見ていると「オイオイ、なんでじゃー」と思いつつなぜかアツイものがこみ上げてきて感動してしまうというこの絶妙さが本当に堪りません。「どうでもいいのにアツイ感じ」が、たまらなく愛おしくなる、実は私の中でかなりお気に入りの一本です。

「ァ ラッキー マヌエぇぇ~ロ~ォォォ♪」
頭にこびりついて、1週間は歌えます!




■追記(2010.7.10)
2010年6月に行われたベルギー下院選挙の結果をうけて、この映画を再見してみました。当記事2年後に書いてみた新レビューです。コチラもあわせてどうぞ!
   ベルギー映画 『エブリバディ・フェイマス!』 が歌い上げていたもの
ベルギー映画 『エブリバディ・フェイマス!』 が歌い上げていたもの
  




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