『舞台恐怖症』 (1950/イギリス) ※ネタバレ注意!

はなまるこ

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舞台恐怖症 特別版 [DVD]


●原題:STAGE FRIGHT
●監督:アルフレッド・ヒッチコック
●出演: マレーネ・ディートリッヒ 、ジェーン・ワイマン、リチャード・トッド 他
●愛人である女優シャーロットが殺人を犯し、その後始末をしようとしたところをメイドに目撃され、警察に追われるハメになったジョニー。彼に相談された友人のイブは、父親の別荘でジョニーを匿ってもらうことにするが・・・。




ヒッチコックならではの緩急自在なストーリー展開にのって、サスペンスでありながらもキラリと光るコミカルな部分も十分楽しむことができました。もちろん、最後の最後まで気を抜くことができないどんでん返しも楽しみの1つ。

が、が、ですが。これ、やっぱりヒッチコック監督も後に自分で認めているという、ちょっと残念な演出がありました。私はこれでちょっとだけ心残りが・・・。これについては、またのちほどお話しましょう!ネタバレになってしまいますからね。





それでは、その他の点について。

私、ジェーン・ワイマンとは相性が悪いんでしょうねぇ、今回のイヴという女性もあまり面白みのない役柄に思えました。「この人一体どうしたいんだろう!?」という、なんだかキャラクターの筋が通っていないせいか、物語にピシッと締まりがないように思えてしまったんですよね。



しかしそのぶん、この映画は素晴らしいディフェンスに守られました。
そう!キリリと手綱を引き締めてくれたのは大御所マレーネ・ディートリッヒという圧倒的存在感。あぁ、わたし本当にディートリッヒが好きだー!なんでこんなにカッコいいんだろうか。

余計な一言を発したドリス(=イヴ)に対して「私、そんなこと聞いてないわ」とスパッと切り捨ててしまえるところ。女中を辞めると言うドリスに対して「あなたのこと結構好きだったわ」とハッキリ言ってくれるところ。うーん、かっこいい~

で、この飛び抜けた"存在感"が、実はこの映画のもう1つの≪要≫だったとも思えるんですね。さぁ、ここからはラストに関するネタバレになってしまいます。未見の方はお控えいただくことを強くオススメします。



↓↓ 以下 ネタバレ 注意 ↓↓



↓↓ 以下 ネタバレ 注意 ↓↓



やはり「主要登場人物」が回想シーンで語ることは、物語上の【事実】と受け止めるのが映画を観る上での普通の感覚だと思うんですよね。

しかも、いきなりのあの冒頭でしたしね。最後まで観る側に提供されていたのが「ジョナサンの証言」だけだったというのは、やはりラストのオチを考えるとちょっとズルイ方法ですし、構成的にもアンバランスかしれません。



「一体どちらを信じればいいの!?!?」という緊張感をもっと楽しみたかったなぁと思います。

「実はね、ジョナサンがこうしてああして、それでこうなったのよ」とディートリッヒに真相を一気に語らせて、いきなり幕をドーンと下ろされても「おー、こいつは一杯食わされましたな」なんて思えないですよ。どっちかと言えば「そんなこと知らんがな!」状態(笑)。

どうせなら、観る側だって納得できるどんでん返しのエンディングが欲しい。キレイに騙されたい!

まぁ、ディートリッヒの「悪女っぽい」「悪巧みがありそう」といったイメージがあったからこそ、ラストまで観る側を信じ込ませて引っ張ってこれたのかもしれません。彼女の存在感なら"犯人"としてまず疑いようがないですしね。そういう意味では、ヒッチコック先生の演出はある意味正しかったのかな。構成の問題だったのかな。


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