『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』 (2018/アメリカ)

はなまるこ

はなまるこ










Mission: Impossible - Fallout (Music from the Motion Picture)

●原題:MISSION: IMPOSSIBLE - FALLOUT
●監督:クリストファー・マッカリー
●出演:トム・クルーズ、ヘンリー・カヴィル、ヴィング・レイムス、サイモン・ペッグ、レベッカ・ファーガソン、ショーン・ハリス、アンジェラ・バセット、ヴァネッサ・カービー、ミシェル・モナハン、アレック・ボールドウィン 他
●トム・クルーズ演じる伝説のスパイ、イーサン・ハントが数々の不可能なミッションに挑むシリーズ第6弾。何者かによってプルトニウムが盗まれ、奪還を命じられたイーサンの作戦は失敗に終わる。3つの都市を標的にした同時核爆発テロの危機が迫る中、IMFとともにその阻止に奔走するイーサンだったが、CIAからは彼に疑惑の目を向ける最強のエージェント、オーガスト・ウォーカーが監視役として送り込まれる。一方、わずかな手がかりを頼りにテロを計画する謎の組織に迫ろうとするイーサンは、敵につながる謎の女ホワイト・ウィドウの信用を得るため、収監中の“シンジケート”の元リーダー、ソロモン・レーンの脱獄に手を貸すという危険な賭けに出るのだったが・・・。






ライセンスを取って急降下のきりもみ状態でヘリを操縦しているトム・クルーズは、今回の映画でもバイクに車にダイブにと本物のアクションを次々と披露しまくっていて、なんというかこれはもう「映画ではない、何か別のジャンルなんだな!」と考えを改めることにしました。・・・・すみません、2ヶ月ほど続いている猛暑のせいなのか、大した感想が浮かびません。

でも、ビルからビルへの【屋上ジャンプ】なんてスタントなしでトム・クルーズが実際にやっているのは知っていますし、しかも怪我をしたことも映画を観る前からわかっているので、「すごいわ!」なんていうよりもまず「こ、これで足が折れたんだ・・・」と怖い思いいっぱいでスクリーンを見つめてしまいました。おかげでもう、全然ストーリーが頭に入ってこない、入ってこない。


そういえば、前作『ローグ・ネイション』の時のインタビューで、クリストファー・マッカリー監督が「トムは、ただ飛んでる飛行機にぶら下がたいだけなんだ!HAHAHA!」なんて笑わせていたけれど、これって全然ジョークなんかではなくて、これこそが真実なんだと思います。このシリーズを作っている意味の。

だって、軍が行う降下法で、これまでに俳優が実際にやったことはないという「ヘイロージャンプ」(高高度降下 低高度開傘)なんて、誰が本気でやろうと思います?演じる、を通り越してますよ。


トムクルーズのこの狂気の沙汰に付き合っているクルーやカメラマンの緊張感といったら。




ここまでくると、"インポッシブル"じゃなくて全部ポッシブルだし!この映画、今後は「トム・クルーズの こんなことできるかな?」のコーナーとして続いていくんだと思います。そのうち、舞台は宇宙になると思いますよ。CGとかではなくて。この人はいつかやるに違いない!






で、凄まじいアクションだけがひたすらずーっと続いていきますので、この映画には「メリハリ」という言葉が見当たりません。

「んまぁ~、そうだったのね!」とか「こいつは見事に騙されたわい!」といった爽快感もなく。音楽の使い方も変にシリアスになっていて、遊び心が消えてしまった気がします。エンドロールも最後にテーマ曲で大いに盛り上げてくれるのかと思ったらプツン!と終わってしまって、余韻が残るというよりは尻切れトンボ・・・・



これまでにあった、トム・クルーズのトレードマークである笑顔が消え、「ジュリアを守れなかった・・・」との後悔の中でドヨーンと生きるイーサン・ハントのよろよろ、くたくた、いっぱいいっぱいの顔ばかりで、なんだかさみしい印象しか残りませんでした。アクションはスゴイのにね。



思い返せば、「MI2」なんて、やたらめったらハトが飛んで「さぁどうだ!」と言わんばかりのスローモーション満載、笑っちゃうくらい多角度から見所を何度も見せるという、非常に分かりやすいアクションが"映画"として観る者を楽しませてくれました。「やったれ!やったれ~!」という遊び心にワクワクしたものでした。が、今では「ひーっ、あぶない!!」という、ギリギリ動画を撮りたい大金持たせた過激なユーチューバーみたいになってしまって、わたしゃもうついていけん。




私はね、全力で(それこそ命懸けで)観客を楽しませようとするトム・クルーズの映画は大好きなんですよ。でも、スタントなしの本物のアクションから生まれる緊張感は、あくまでも"アクセント"でいいと思うのです。

だから、ベンジー!あなたのおかげで、もともとの『ミッション・インポッシブル』というスパイ・アクション映画で楽しめた、軽妙洒脱、荒唐無稽、騙し騙され、人間の持つ痛みや焦りとそこから生まれる笑いや驚きなど、このシリーズで感じられた心地よさを思い出すことが出来るのです。サイモン・ペッグが出るシーンだけは、画面が生き生きする!

ラストで白い歯でスマイル全開、余裕と照れ笑いを見せてくれる、あのイーサン・ハントの姿をもう一度観たいなぁと思います。誰か軌道修正してくれないかなぁ。

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